Hell on Wheels Takes Japan (2014/05/03)

掲載日:2014年05月08日 トピックス    

文・写真/Ryo Tsuchiyama
取材協力/Hell on Wheels

Hell On Wheelsメンバーのブース。ここだけ日本じゃないみたい。まるでアメリカのローカルレースのような雰囲気が漂う。

雰囲気はさながらアメリカのローカルMXパーク!?
“Hell on Wheels”が日本でダート・パーティを開催

2013年の年末だっただろうか。アメリカのバイクショップ、Hell on Wheelsが、5月に日本でVMX(ビンテージ・モトクロス)のイベントをやると知ったのは。なんでもアメリカからデカいコンテナにバイクを目一杯詰め込んで日本に送り、DIRT A.C.T.S. Unionの“ビンテージ・モトクロス・ミーティング”開催地でもある川越の“モトヴィレ”でレースをするらしい。

でも、いち早く情報を入手していた日本のVMXファンの大半は半信半疑だったはず。なんせ、開催1ヶ月前になっても詳しいエントリー方法なんかの情報が出てこない。ホントにやるのかな? と誰もが不安になっていた4月中旬、ようやく日本語で正式な開催アナウンスがFaceBookやInstagramで発表された。やっぱりやるのね、OK。アメリカのローカルレーサー達と、一緒に走れる機会なんてそう滅多にあるもんじゃない。

GW真っ只中の5月3日(土)、埼玉県川越市のモトクロス・ヴィレッジで“Hell on Wheels Takes Japan”が開催された。始まりから終わりまで、どこかノンビリしたイベント進行も「これがアメリカのノリか」と許せてしまうユル~いダート・パーティ。彼らがコンテナに詰め込んできたアメリカの空気を、日本の参加者も存分に満喫した1日。

参加した日本のライダーも、来年またやると聞けば、多分また行くんじゃないかな。

ってことで、当日の模様を写真でどーぞ。

フォトTOPICS(写真点数/65枚)

日本の参加者も負けてない。こちらは関西を拠点に旧車でロード・モトクロス・トライアルを楽しむ“極東Obsolete”の面々。

マニアックなブルタコ・プルサンを展示してたのは、横浜市のTuck in Garage。国産・外車マシンを数多く持ち込んでいた。

A.C.T.S.では常連のBrat Style。代表高嶺さんのSR改を中心に参戦。某プロジェクトで話題沸騰中のアノマシンの姿も……。

練習走行会開始前のひとこま。これからソレで走るの? というほど部品がついてないマシンはホンダのMR175かな?

CALナンバーのグッツィは旧V7 Sportsだろうか? 彼らはバックに見える巨大なコンテナにマシンを詰め込んで来た。

米国的カスタムのCR250M。サスはWorks Performance、ヘッドはDG? のラジアル、更にリードバルブ化カスタムも!

ロングビーチのBA-MOTOが持ち込んだのはハードテールのBSA A65。本国ではヒルクライムイベントにも出ているようだ。

レース前にブルタコを調整するライダー。その慣れた手つきからは、日常的に愛車を自分の手で整備している様子が伺えた。

アメリカらしいポップなカラーが目を引くCR250M。ポリタンにアルミスイングアームなど要所を押さえてカスタム済み。

CALナンバーをつけたまま参加するマシンも多かった。ナンバーはタイラップ留め。いつもこれで走ってるんだろうなぁ。

フランスから参加したDimitri CosteのトラTR6Cは説明不要のカッコ良さ。メットはRuby、ブーツはOscar by Alpinestars。

A.C.T.S.常連のUnfinishは、XL230、YZ80、XT500改の3台で参戦。#560のXTは常に上位争いを繰り広げる。

金沢のWheelie’sが持ち込んだHD KHK×2。こうした貴重なマシンを惜しげもなくダートで走らせる心意気には恐れ入る。

珍しいXR75とDATSUN 620 KING CAB(U.S.)。マシンにもトランポにも強いこだわりを持つ参加者が多いのもVMXだ。

原宿KraftyのBOSS、熱田さんのトラ。アメリカのダートフレイバーを強く漂わせるマシンはこういう場所がよく似合う。

2013HRCSにも展示されていたGS750改、通称”Volcano”。4発っスよ、コレ(笑)。その異様な姿にはアメリカ人も大喜び。

フィフティーズファッションに身を包んだ女性。ライダー、観客ともにスタイリッシュなのは日本ならではと言えるかも。

練習走行の時間が近づくと暖気が始まる。図太い4スト、甲高い2スト、様々なサウンドが入り混じって会場に響き渡る。

極東Obsoleteが持ち込んだアメリカの香りがプンプンするマシン。フレームはトラックマスター、エンジンはノートン750。

70年代のWMXで活躍したCCM 500MXも極東Obsoleteから。大きくレイダウンしたサスを持つ独特のフレームが特徴だ。

トライアンフ・ライオットにも参加するトラ愛好家が持ち込んだのは、日本ではレアな存在のTrail Blazer。250ccの単気筒。

空冷2ストモトクロッサーが奏でる超高周波サウンドは強烈。マシンはヤマハ初の市販モトクロッサー、MX250(1972)。

マンダリンオレンジのDT250Fに跨るのは、アメリカからやって来た女性ライダー。ウエアもメットもビンテージでキメる。

海外組のテント。レースとはいえ、カリカリした雰囲気は皆無。どの参加者もリラックスしてレース合間のひとときを楽しむ。

アメリカの公道仕様のままコースインしたライダー。マシンこそ古いが、フォームからしてオフ経験が豊富なことが伺える。

大きく張り出したマグネトーを意に介さず走るアメリカン。このトラも向こうのストリートを日々走るマシンなんだろう。

A.C.T.S.にも毎回参加するM&Ms Motorcyclesの御林さんは’13HRCSで展示したブルタコ・フロンテラ360を走らせる。

Krafty熱田さんも自走のトラでコースイン! MXタイヤではないため、かなり辛いハズだが気合いの走りで観客を沸かす。

ヘッドライトレンズを取り去り、BBQ用の皿? にゼッケンを手描きしたXT250。ラフな感じがアメリカ人らしい(笑)。

エンジンも車体もフルチューンのXR80? でガンガンに飛ばしていたアメリカン。GoProで撮影した映像を見てみたいもの。

スターティンググリッドに並ぶのは、ライトレンズを外しただけ(オイオイ)のSR。このノリは日本人には新鮮カモ。

スタートはA.C.T.S.と同じヘッドタッチ式。スタート合図のフラッグが振られるまで、クラッチレバーに触らないのがルール。

フラッグを振るのはホットパンツ姿のHell On Wheelsスタッフ。あぁ、アメリカっていいよね……。

レースは大まかに排気量と年式で4つのクラスに分けていたが、1クラス2チームに分けてコース上の台数を調整していた。

横浜のBuddy Custom Cyclesのフラットヘッド。ハードテールとは思えないスピードでダートを駆け抜ける。みんな上手い。

アエルマッキ・ハーレー・スプリントを走らせるのは二輪各誌で活躍する高倉カメラマン。A.C.T.S.でも上位を走るライダーだ。

一番目立っていたかもしれないDimitri Coste。ダートラやパイクス・ピークにも参戦するアマチュアだが、そのテクは抜群!!

軽くはないBSAユニット・ツインをねじ伏せて走る姿は圧巻! 軽装もお構いなしで激しい走りをするのは米国流?

公道仕様のまま走るXR600。マシンもウエアもバッチリ決めるライダーもいれば、彼のようにいつものスタイルを貫く人も。

日本ではあまり見かけることがないカワサキG4TR。アメリカにはまだまだ台数があるのかも。彼もまた普段着スタイル。

スタート後、1コーナーを経て最初のジャンプとなるテーブルトップへ向かう先頭集団。スタート直後の混戦は見所のひとつ。

SRと並んでジャンプするXL230。日本のVMXシーンでは、XL230をベースに選ぶ参加者が近年急増中。入門用にも最適!

G4TRのライダーはマディ路面でスッ転んでしまったようだ。軽装で大丈夫だったかな? マシンはフロント周りが……。

仮装スタイルのライダーがいるのもアメリカ的(笑)。完全ウケ狙いだが、こういうイベントは楽しんだモン勝ちなワケで。

微妙にカウンターを当てながらコーナーへ入るブルタコ・プルサン。ジャンプでもコーナーでもかなり攻めるライダーだった。

汗くさいオトコ共のレースの後は、女性ライダーだけのレースがスタート。これが楽しみだった参加者も多かったハズ……。

会場を沸かせたのはダイナマイツ! なレディ。彼女が走るたびに、ギャラリーからは大きな声援が。そらそうですわ。(笑)

見よ、この華麗なジャンプを! 参加した女性ライダーはみんなアメリカからの参加者だった様子。次は日本の女性も見たい。

女同士のアツいバトルはなかなかの見物だ。ギャラリーたちもノンビリと見守る。これが見れただけでも会場に来た価値アリ。

各クラス2ヒートずつ行われた。2ヒート目ともなると海外のライダーもコースに慣れ、明らかにスピードが増していた。

普段ストリートを走るトラも、こういう場所にいるだけでそれっぽく見える。参加したトラは、ユニット・ツインがほとんど。

レース途中でトラぶったCR250M。帰国したらすぐに直して、ローカルのレースやオープンエリアで走らせるんだろうな。

そのズバ抜けたテクニックでA.C.T.S.でも表彰台常連のBull Originalの米澤さんも参戦。マシンはホンダXL500改。

旧車ばかりのクラスのスタート風景。アイアン、トラ、ドゥカ・デスモ・シングル、BMW R75と色んなマシンが集まった。

VMXでは注目の的のBrat Styleの高嶺さん。Dimitriが声をかけに近寄ると、人だかりが出来てフォトセッションが始まった。

Bull Original米澤さんのジャンプ。大きくハンドルを切りながら、パない高さと飛距離で観客を魅了。この日もぶっち切り!

豪快な開けっぷりでA.C.T.S.でもガンガン走るUnfinish中嶋さん。YZ80とXT500、2クラスを2ヒート走るタフなライダー。

毎周豪快なジャンプを見せてくれるBrat 高嶺さん。この日はGS750改の化け物マシンとバトル。ホント上手いっス……。

「あと1周!」のサインを横目にジャンプ。海外組の走りは、ダート慣れしてるのが一目瞭然。根っからのダート好きばかり。

トップでチェッカーを受ける米澤さん。最後のジャンプはナント片手で! リアのFOX・エアショックにも注目!

彼らが着ていたHell on WheelsのTシャツ・ロングスリーブTは会場でも販売。筆者含め大半の参加者は買ったのでは?

W650のダートカスタムは海外でもアツい。ガンガン走り倒して泥だらけになったマシンのカッコ良さを見ればそれも納得。

レース後の表彰式では、クラス別に1位から3位までのライダーにHell on Wheels特製トロフィーを授与! 羨ましい!!

ビール片手にご機嫌な、仕掛け人の”meatball”。ノンビリした当日の進行も、「今日はパーティだよ」という彼のひと言で納得。

海外から約50名、日本から約100名が集った”Hell on Wheels Takes Japan”。アメリカ・ローカルの空気を存分に味わった1日。





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