掲載日:2018年10月31日 トピックス
取材・文・写真/佐川 健太郎
ハーレーダビッドソンではソフテイルの最新モデル「FXDR 114」をメインに据えた展開で、期待していたハーレー初の新型アドベンチャーモデル「PAN AMERICA 1250」や電動バイク「LiveWire」についてのアナウンスはなかった。
ただ、CVOやトライク、ツーリングファミリー、2018モデルで全面刷新された新型ソフテイルシリーズを含め多彩なラインナップを揃えた展開は圧巻。ブース内にバーカウンターを設けて来場者をもてなすなど粋な演出が印象的だった。
もう一つの米国ブランド、インディアンからは注目のブランニューモデル「FTR1200」がデビュー。2018全米ダートトラック選手権を制したファクトリーレーサー、FTR750のレプリカともいえる公道モデルで、従来のインディアンのイメージを覆す軽快なスタイルと最新電子デバイスを搭載した新時代のスポーツモデルとして登場。
プレスデー前日に行われたお披露目パーティでは全米チャンピオンがFTRに乗って登場するなど、新しさと勢いを感じるインディアンだった。
昨年EICMAでプロトタイプが発表され、市販化への期待が高まっていた「V85TT」がついにアンベール。走行モードやトラコンなど最新の電子制御を備えた「ステルビオ」以来、久々の本格派アドベンチャーツアラーだ。エンジンは伝統の空冷縦置きVツインながら新設計により排気量850ccから最高出力80psを実現。
実際に跨ってみたが、丸目2灯のクラシカルなデザインや足着きの良いコンパクトな車体サイズは日本でも人気が出そうな予感がする。
今回のインターモトを総括すると、車種的にはスクランブラーやトラッカーなど、場所や服装を選ばず気軽に乗れてダート走行も楽しめる“カジュアル&ダート系”のモデルが台頭してきていることを実感した。また、今年は例年以上に多くの来場者が集まり、特に若者層が大幅に増えたことが運営側からもリリースされていた。
大型スポーツバイクの本場、ヨーロッパでも市場は活気を取り戻しつつあるようだ。その追い風を受けて日本でもさらにモーターサイクルが盛り上がることを期待したい。