掲載日:2017年09月11日 トピックス
取材協力/ヤマハ発動機株式会社 取材・写真・文/バイクブロス・マガジンズ編集部
ロングセラーモデルSR400は、中古市場でも台数が多いため、候補になりやすいモデルといえる。そんなスタンダートモデルの足つきをSR400 Final Editionでチェックしてみた。
2017年9月1日。ヤマハのSR400が生産終了モデルとなった。この時が来るとはわかっていたが、いざ実際に当日を迎えると残念な気分になるものだ。数々のモデルが今回の規制で姿を消すわけだが、ヤマハのSR400が生産終了となることには特別な悲しさを感じる人も少なくないだろう。
さて、SR400の魅力は、誰が見てもモーターサイクルと認識できるオーソドックスなフォルムと存在感にある。丸形ライトに美しいエンジンフィンが刻まれた空冷エンジン。フェンダーやマフラーにはメッキの輝きをみることができ、さらに昔を偲ぶかのような大きなウインカーも個性を主張している。そんなベテランから若い世代までを魅了し続けるスタンダードフォルムのマシンがSR400なのだ。もちろん、そのスタイルをそのまま楽しむのもよし、自分らしく手を加えるのもよし。そんな自由な楽しみ方ができるからこそロングセラーとなったのだろう。
さて、そんなSR400だが、シート高は790mmとなかなかの高さを誇っている。この数値はヤマハの250ccの人気もモデルのR25やMT-25/03(シート高780mm)よりも高いことになる。しかし、数値どおりの印象になならなかったのだ。
150cmのテスターは、MT-03の時にも足つきを確認してもらったが、両足を出した写真を見比べてみてほしい。シート高780mmのMT-03よりも、シート高790mmのSR400のほうが、両足が地面に届きそうだ。
これはSR400のシート幅が細いこと。そしてSR400のほうが初期のサスの沈み込み量が多いことが影響している。なお、車重はMT-03のほうが10キロほど軽いのだが、SR400のほうが重心位置の兼ね合いか軽く感じたようで、MT-03の時のようなフラフラした感じは見られなかった。安心感が高いといえばいいだろうか、それによって体重をバイクにあずけることができ、サスが良く沈んだということも考えられる。
01150cmのテスター。両足を付くのはかなり厳しい。足を付こうとしてタンクに乗り上げるところまで腰が移動している。逆にいれば、タンクとシートの幅にそれほど差がないということになる。
02少々無理な恰好になっているが、150cmでも片足を付くだけなら問題なかった。シートのアンコを調整する程度のカスタムで、足つき性はもっと改善しそうだ。
03バイクに体重をかけることができればサスが沈み、ギリギリ両足も付くことができた。シート高というよりは、車体幅が大きく貢献していると思われる。
04ちょっと上半身が心もとないが、乗れなくはないという印象。どこかを少しだけ改善すれば、150cmでもSR400はイケそうだ。
05ハンドルを意識して少しタンクに近い場所に座っているが、ハンドルが遠すぎるようなこともなかった。
06155cmだと両足ともに設置する。
07片足ならば楽勝といったところだ。
08足が開きすぎてもいないので、やはり車体幅は細めと言えそうだ。
09片足で足つき確認なら無理なく踵まで接地している。
10160cmならさらに問題なし。
11身長160cm以上ならば、ご近所への移動のために気楽に乗り出すこともできるだろう。