掲載日:2017年07月26日 トピックス
取材協力/スズキ株式会社 取材・写真・文/バイクブロス・マガジンズ編集部
兄弟車であるVストロームのイメージを継承した「クチバシ」が特徴的だ。
2017年に注目を集めているのが、排気量250ccクラスのアドベンチャーモデルだ。国内4メーカーの各モデルのシート高を比べると、ヤマハのツーリングセローは830mm。ホンダのCRF250RALLYは875mmで、そのローダウン仕様が830mm。カワサキのベルシスX250は815mm。そしてスズキのVストローム250が800mmでシート高では最も低い数値となっている。そこで今回、150cm、155cm、160cmのテスターが足つきテストを実施してみた。
結論から言うと、150cmでは両足を地面につけることはできなかった。片足でも、なんとかギリギリといった感じだ。ただし、150cmのテスターは「片足しかつかないけれども、これまでのバイクより安心感があった」とコメント。撮影でも車体の保持なしでもいけそうということでサポートなしで撮影できた。
150cmのテスターに感じられたVストローム250の安心感とはなんだろうか?重心の低さによるものか、車体のバランスが優れているのか、それともハンドルが近いことで前傾にならず、身体が起き上がることで身体がバランスを取りやすい状態になっていたのか。さまざまな原因が考えられるが、ここで答えをひとつに絞ることは不可能だ。恐らくは、あらゆる要素が絡み合って「片足しかつかないけれど安心感ある」という感触につながったのではないだろうか。
Vストローム250はGSR(シート高780mm)というオンロードバイクがベースとなっている異色のアドベンチャーモデルではあるが、このGSRは途上国の未舗装路や石畳といった悪路走行も視野に入れて設計されたバイクでもあり、その走破性はオフロードモデルにも引けは取らない実力を秘めている。そうしたベースモデルの個性によって、Vストローム250は他の250ccクラスのアドベンチャーモデルとは異なる資質を身に付けたのかもしれない。
安心感があるといっても、150cmでは公道走行では不安が残るポジションであることには違いない。乗れるかどうかだけでなく、万一のことも想定して、ぜひ実車でポジションを確認してみてほしい。
01150cmのテスターが乗って、両足接地を試みた状態。左足のつま先だけ接地しているが、両足を付くことは困難だ。
02一見、ハラハラするが、テスターは「安定しているので補助はいらない」ということで単独撮影。本人曰く「この時かなり安定していた」とのこと。
03真後ろから見てみよう。フロントでバイクを支えているために、バランスがとりにくいのか、先ほどよりも両足が浮いている。
04腰をずらして片足着地をしてみると、つま先よりさらに接地することができた。問題はサイドスタンドの出し入れで、Vストロームはステップより前方にあるため150cmテスターはかなり苦労していた。
05155cmのテスターになれば、足つきには全く問題なし。ハンドルポジションも無理のない位置だ。
06わずか5cm、されど5cm。ポジションのゆとりという点では大きな差になっている。サイドスタンドの出し入れももちろんスムーズ。
07155cmのテスターが両足を出した状態。
08155cmのテスターの片足接地。これを参考に、まずは実際にまたがって、自分の体格で確認してみるのが賢明だ。
09160cmのテスターになればまったく問題なし。
10余裕をもって運転できるだろう。
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