掲載日:2017年01月11日 トピックス
取材協力・写真/NEXCO東日本 関東支社
取材・文・写真/野岸“ねぎ”泰之 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
バイクだって渋滞を避けて気持ち良く走りたいのがホンネ。その方法は?
連休は、週末の休みでは遠慮しがちな遠くへツーリングするのに最適の時期ですが、最大のネックが渋滞です。バイクでも、できれば快適な移動を楽しみたいもの。だからこそ、どうやって渋滞回避をすればいいのかを、日本で唯一の渋滞予報士である外山さんに聞きました。
6年分のカレンダーを使って連休中の人の動き方を考えることから「渋滞予測」は始まる。
さぁ連休だ! いざロングツーリングへ! と意気揚々と高速道路に入ったら、なんてこったい大渋滞! そんな経験を多くのライダーがしていると思います。渋滞は目的地への到着時間が遅くなるだけでなく、事故のリスクも高くなるなどできれば遭遇したくない、しかし完全に回避するのはとても難しい事象です。そんな渋滞とうまく付き合う方法はあるのでしょうか。
この連載の第1回でも触れましたが、年末年始やゴールデンウィークなどの交通混雑時の渋滞のパターンにはそれぞれ特徴があります。外山さんによれば、たとえば年末年始なら、年明けのいわゆる「Uターンラッシュ」が激しい渋滞になりやすいようです。背景には、多くの人が「仕事始めの日程が同じ」で「仕事始めとなる前日は家でゆっくり休みたい」と思うために生まれる交通集中なのだとか。また、渋滞予測に大きな影響を与えるのは、曜日配列です。
つまり当たり前ですが多くの人が心理的に「この日に移動したい」と考える日に激しい渋滞が発生するわけですね。賢いバイク乗りのお作法としては、人の考えの裏をかき、その日を避ければ渋滞に巻き込まれるリスクをグッと減らすことができると言えるのではないでしょうか。
高速道路を走るすべての車両がバイクになったら渋滞がなくなるかも? ひとりでクルマ移動している人がバイクに乗り換えるだけでも、ずいぶんと渋滞は減りそうだ。
では、渋滞がなくなる日はやってくるのでしょうか。たとえばすべてのクルマがバイクに置き換わったとしたら…?
当然ですがバイクはクルマよりも専有面積が小さいですから、同じ台数が走行するとすれば、渋滞は無くなるか大幅に減ることが予想できます。これは極端な例だとしても、走行車両が完全自動運転のものばかりになったとしたら、「渋滞」という言葉すら過去のものになっているかもしれません。
そんな進化した交通システムの中にあっても、省スペースのバイクの優位性はあるはずで、ますますスムーズな移動が可能になるかもしれません。もしかするとバイクだって転倒しない、自動運転が可能な乗り物になっているかも……!?
さて、遠い未来の話ではなく、少し話の焦点を戻し、近い将来の高速道路の渋滞はどうなっていくのでしょうか? 「今後、老朽化や大型車両の増加等により痛んだ高速道路において、橋を架け替えるなど抜本的に補修する、高速道路リニューアルプロジェクト工事が実施されていきます。その工事に伴い、普段は渋滞が起きないような場所でも渋滞が起こる場合があります。お客さまには大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします」と外山さん。
渋滞のない高速道路はまだまだ夢の世界ですが、外山さんや各高速道路会社が出す渋滞予測はホームページやスマホのアプリでも手軽に確認できますので、渋滞をうまく避けながら、楽しく効率のいいバイクライフを送りましょう!
※参考URL
ドラとら渋滞予測カレンダー
https://www.drivetraffic.jp/map.html?t=p&pmode=cal
あるいはドラぷらのトップから、渋滞・規制情報
http://www.driveplaza.com/
首都圏では東北道や関越道のような従来からある放射道路に加え、圏央道や北関東道のような環状道路が続々と開通し、互いにつながって道路ネットワークが拡充しています。そのため、目的地に向かうのに複数のルート選択ができる例が増えています。
たとえば関越道の高崎ICから埼玉の川口JCTを目指す場合、関越道を直進すると距離は短いものの渋滞が長く110分、圏央道経由だと90分、北関東道経由だと距離は関越道に比べて15kmほど長くなりますが渋滞がなく80分で着く、というデータがあります(2016年1月2日、10時~14時に高崎ICを通過した例)。
経路が選べる場合、事前にそれぞれの通過時間が情報掲示板に表示されるので、予定していたルートが混んでいた場合は、臨機応変に空いているルートに変更すれば、渋滞を避けて快適なライディングができます。情報を制すれば渋滞恐れるに足らず、なのです。
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