掲載日:2015年12月14日 トピックス
記事提供/アウトライダー編集部
文/野岸“ねぎ”泰之 写真/鳴海 武史
※この記事は雑誌『アウトライダー』の連載企画『ツーハピ・ラボ』に掲載された内容を再編集したものです
※記事の内容は雑誌掲載当時のものです(アウトライダー vol.50 2011年9月11日発売)
今年の夏も暑かった! しかし、ただ「暑い暑い」と嘆くだけでは太陽に負けたようで癪(しゃく)にさわるのォ。というわけで、どうせならこの暑さと太陽熱をとことん利用してやるのじゃ。
まずは、キャンプでも重宝する“お湯沸かし”にトライ。方法は簡単かつ原始的、ペットボトルを黒いビニールテープでグルグル巻きにするだけじゃ。日本のどこかには、自宅の屋根に塩ビ管をはわせ、太陽熱でお湯をまかなっている街の発明家のオッサンもいるらしいから、まぁ楽勝じゃろう。
黒ビニテを巻くだけで、かなり怪しいのぉ。
右のソフトボトルのほうが、若干水温が高い。
予備実験として「男は筋肉っス」がポリシーの所員002号が、酷暑のなか実際にツーリングでほぼ丸1日走って試したところ「湯温が40度を超えましたっ!」と、まるで河原でボールを拾ってきた子犬のように、嬉しそうに報告してきおった。
積荷の外側に装着して実験。水温は40度を超えた。
この日は薄曇りで期待ほど水温が上がらずショボ?ン…
これはイケる! と本実験に臨んだわけじゃが…当日は気温こそ34度あったものの薄雲りでイマイチ太陽のパワーがない。
100円ショップで買ったペットボトル用ジョーロの口でシャワーに。何本か準備すればキャンプ地で「どこでもシャワー」が実現じゃ。
ソーラー湯でラーメンとヤキソバ、両方を試す。果たして食えるかのぅ?
「ウマイか?」(ドクター・ネギー)。所員002「ヤキソバは麺がボソボソで」。所員003「ラーメンはゴムみたいっス」。パンチはないがまぁ食える、ってことじゃな。スープの味は変わらんし、猫舌でも安心して一気に食べられるのがいい。もっとも、ワシは2度と食わんがね、ファハハ。
結果的にお湯にはならんかった。だがしか?し! 気温より少し高い「ぬるま湯を作る」ことに見事成功したのじゃ、ワハハ。昼間のうちに断熱マグに移しておけば、キャンプサイトでちょっと加熱するだけでお湯になるから大いにエコにも貢献じゃ、エッヘン!
南極ではバナナでクギが打てるとか、ネバダの砂漠ではクルマのボンネットで1ポンドステーキが焼けるとか、いろいろ都市伝説的な噂があるのぅ。ならばもはや亜熱帯級となった酷暑の東京で、ヤケドするかと思うぐらい熱いバイクのシートなら目玉焼きを作るぐらい簡単じゃろう。
猛暑日に計ったらシート表面は65度!! 目玉焼きぐらい焼けるじゃろ。
早速、人生経験値のアップが課題の所員003号自慢のスクーターのシート上に生タマゴを落としてみた。有益な実験に役立てたのがよっぽど嬉しかったのか、003号のヤツめ複雑な笑みを浮かべておったわい。ところがやはり太陽パワーが足りず、ちーっとも焼けん。「グッズ作って大もうけ」が口癖の所員001号がしたり顔で「タマゴの白身は70度以上じゃないと白くならないんス」などと言うので、秘密兵器の虫メガネを投入!! とたんに「ジュッ」となるはずが…やはり薄曇りでは無理じゃった、トホホ。
クヤシイのでカンカン照りの後日、ロンリー再実験を行なった。シート表面は65度、四捨五入すれば70度じゃ。ところが30分待っても、やはり焼けず。シート上に微妙にエロい白濁を残しただけに終わったのであった。ムム、バイクメーカーは、触ればたちまち表面温度が下がる極秘素材を開発したに違いない…。
実際はけっこうハードルが高いのぅ。ロンリー再実験の時には、湾曲したシートから生タマゴが逃げおった。所員はどこへ行ったのじゃ、フン!
003号のスクーターは形よし…しかし太陽パワーが弱かった。天気の神がワシの才能に嫉妬したか。
虫メガネでターボ加熱すれば…と思ったが黄身には不発。それどころか、危うくシートを焦がすところじゃったわい。
猛暑日の再実験でも薄い白濁が少々残ったのみ…。さて、次回もライダーのハッピーのためにがんばるかのぅ(つづく)。
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