混戦・波乱が続くダカール・ラリー2018 有力チームの参戦マシンをチェック!

掲載日:2018年01月11日 フォトTOPICS    

写真・文/ガルルWeb 編集部
取材協力/ITA

混戦・波乱が続くダカール・ラリー2018
有力チームの参戦マシンをチェック!

1月6日にペルーの首都リマをスタートしたダカール・ラリー2018。
1月11日現在で5日目のステージ5を終了しているが、2017年のダカール・ウィナーのサム・サンダーランド(KTM)が4日目のステージ4でリタイヤするなど前半戦で早くも波乱含みの展開だ。

ステージ5終了時点での総合順位は下記の通り。

  • 【ダカール・ラリー2018 5日目総合順位1〜10位】
  • 1位 アドリエン・ファン・ヴェベレン(Adrien Van Beveren)/YAMALUBE YAMAHA OFFICIAL TEAM
  • 2位 ケビン・ベナバイズ(Kevin Benavides)/MONSTER ENERGY HONDA TEAM
  • 3位 マティアス・ウォークナー(Matthias Walkner)/RED BULL KTM FACTORY TEAM
  • 4位 ホアン・バレダ(Joan Barreda)/MONSTER ENERGY HONDA TEAM
  • 5位 シャビエル・ド・スルトレ(Xavier de Soultrait)/YAMALUBE YAMAHA OFFICIAL TEAM
  • 6位 トビー・プライス(Toby Price)/RED BULL KTM FACTORY TEAM
  • 7位 アントワン・メオ(Antoine Meo)/RED BULL KTM FACTORY TEAM
  • 8位 ジェラルド・ファレス(Gerard Farres)/HIMOINSA RACING TEAM
  • 9位 パブロ・クインタニラ(Pablo Quintanilla)/ROCKSTAR ENERGY HUSQVARNA FACTORY RACING
  • 10位 リッキー・ブラベック(Ricky Brabec)/MONSTER ENERGY HONDA TEAM

ヤマハ、ホンダ、KTM勢が上位を独占しているが、世界一過酷とも言われるラリーは14日間の全日程のうち三分の一を消化したに過ぎず、この順位は明日にでも大きく変わることも十分ありえる。2018年のダカール・ラリーは、アルゼンチンのコルドバを目指して1月20日まで続く。

ここからは、EICMA2017(ミラノショー)で撮影した主なチームのダカールマシンを写真で紹介して行こう。

2018年はMONSTER ENERGY HONDA TEAMとして6名のライダーでダカールに挑むホンダは、2013年からダカールに復帰。参戦マシンはもちろんCRF450 Rallyだ。フロントカウル内にはラリーレイドでは必須のマップホルダーやGPSを装備、長丁場を走りぬくために燃料タンクはエンジン両サイドまで延長されている。

エンジンガードなどにカーボンが多用されたワークスマシン。サイレンサーは異形角断面のテルミニョーニ製。この#5はエースのホアン・バレダのマシンだ。熟成が進むCRF450 Rallyは連覇を続けるKTMの牙城を崩せるか!?

EICMA2017(ミラノショー)のKTMプレスカンファレンスでは2018年用の新型450 Rallyがお披露目された。マシンを紹介したのは、2017ダカール・ウィナーのサム・サンダーランド選手。2018ダカール・ラリーでは3日目までトップを快走していたが、残念ながら4日目でリタイアとなった。

2001年から2017年までダカール・ラリーを16連覇している無敵艦隊RED BULL KTM FACTORY TEAMの新型450 Rally。

ダカール・ラリー2018では、サム・サンダーランド、トビー・プライス、マティアス・ウォークナー、アントワン・メオに加え、「クイーン・オブ・デザート」の異名で知られる女性ライダー、ライア・サンツも参戦。層の厚いチームだ。

新型KTM 450 Rallyのコックピット。マップホルダー、GPSなどのラリー用の装備はコンパクトにまとめられている。燃料計やFI、オイルなどの警告灯は昔ながらのインジケーター方式。

2017年ダカール・ウィナーのサム・サンダーランド選手。1日目と3日目で総合首位を走っていたが、4日目のステージ4で大ジャンプ後に負傷。そのままリタイアとなってしまった。

YAMALUBE YAMAHA OFFICIAL TEAMのWR450F Rally。ファイバー製の燃料タンクは容量33L。

フレームはWR450Fがベースだが、スイングアームは2cm延長されている。このラリーマシン用の各種パーツ開発はGYTRが行っている。

「TENERE」のグラフィックが大きく入るボディサイド。エンジンサイドまで延長された燃料タンクは、キックアームを避けてエグリが入る。クラッチにはREKULSE(リクルス)のトルクドライブを採用。サイレンサーはテールパイプ直前にレゾネーターを設けたアクラポビッチ製だ。

エンデューロマシンを数多く販売するSHERCO(シェルコ)もダカール・ラリーに力を入れているブランド。ダカール・ラリー2018ではインドのバイクブランドTVSとタッグを組み「SHERCO TVS Factory Rally Team」として参戦。TVSはBMW MotorradのG310シリーズを製造することでも知られるインドの老舗メーカーだ。

SHERCO TVS Factoryのマシンは、450 RTRというラリー専用車。エンジンはSHERCOとTVSによるオリジナルと思われる。フレームはペリメター状のクロモリで、燃料タンクはカーボン製。他社製マシン同様にフロントに2つ、リアに1つの計3つのタンクを持つ。各部の作り込みを見ても戦闘力は高そう。なお、SHERCO TVS Factoryは、インド人ライダーを含む3人体制でダカール・ラリー2018に参戦している。

電動マップホルダー、トリップメーターなどはF2R製。ほかにもTOURATECH製のパーツも組み込まれている。

ハスクバーナは、ワークスチーム「ROCKSTAR ENERGY HUSQVARNA FACTORY RACING」として、パブロ・クインタニラとアンドリュー・ショートの2名体制でダカール・ラリー2018に参戦。写真は、クインタニラ選手のFR450 Rally。残念ながらFR450 Rallyの写真はこれ1枚。申し訳ない!

ダカール・ラリーにスマホ用公式アプリがあることはご存知だろうか。これがDakar 2018公式アプリ。ライブ・タイミング機能でリアルタイムの順位がチェックポイントごとに確認できるほか、各ステージガイドや速報ニュース、動画&写真などのスペシャルコンテンツも多数用意。Andoroid用とiOS用がリリースされている(無料)。

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