全日本モトクロス選手権 第6戦東北大会

掲載日:2016年08月05日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹
取材協力/MFJ  レーシングリザルト

IA-1決勝ヒート1のスタートシーン。マルチクラッシュにより、ポイントリーダーの成田亮選手(#982)や前戦ヒート2で勝利した深谷広一選手(#13)らが転倒。深谷選手は、肩を脱臼してリタイアになりました。

IA-1ヒート1で新井宏彰選手が今季初優勝!
IA-2では渡辺祐介選手が3年ぶりの勝利!

全日本モトクロス選手権の今季第6戦東北大会が、7月23日(土)~24日(日)に岩手県の藤沢スポーツランドで開催されました。

約1ヵ月半におよぶサマーブレイクを直前に控えた、シーズン中盤を締めくくる大会は、小高い山の斜面を利用した林間コースが舞台。コースの周囲は緑に囲まれ、全日本コース屈指の美しさがあります。今大会は土日とも天候に恵まれ、路面はドライコンディション。例年、晴れると猛暑になる東北大会ですが、今年は決勝が行われた日曜日の最高気温が25度にとどまり、観戦にも走行にも比較的適した陽気となりました。

このなか、排気量450ccの4ストマシンがおもに走る全日本最高峰クラスのIA-1では、予選と決勝ヒート1でスタート直後にクラッシュがあり、波乱の展開に。ディフェンディングチャンピオンの小島庸平選手(#1)が予選、前戦で最高峰クラス初優勝を挙げた深谷広一選手(#13)が決勝ヒート1で負傷。小島選手は骨折した手の甲をかばいながら決勝を完走し、深谷選手は肩の脱臼でリタイアとなりました。また、深谷選手と同じクラッシュで成田亮選手(#982)のマシンが破損し、成田選手は17位に終わりました。優勝は、ヒート1が新井宏彰選手(#331)、ヒート2が成田選手でした。

一方、排気量250ccの4ストマシンを中心に競われるIA-2では、能塚智寛選手(#28)がヒート1で勝利。ヒート2では、渡辺祐介選手(#32)が3年ぶりの勝利を収めました。2スト85ccと4スト150ccが混走するレディースクラスでは、中野洋子選手(#3)が今季4勝目を挙げました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01IA-1の決勝ヒート1で、ホールショットから一度もトップの座を明け渡すことなく逃げ切って今季初優勝を挙げた、カワサキファクトリーチームから参戦する新井宏彰選手。ヒート2では、2位に入賞しました。

02IA-1の決勝ヒート1で、新井宏彰選手(#331)を粘り強く僅差で追い続けて2位となった、スズキファクトリーチームの熱田孝高選手。ヒート2では1周目10番手と出遅れたことが響き、4位に終わりました。

03IA-1の決勝両ヒートで3位となった田中教世選手。今季は、昨年までのヤマハからカワサキのファクトリーチームに移籍しましたが、ここまでは苦戦が続き、これが今季初の表彰台登壇となりました。

04IA-1の決勝ヒート1で、ポイントリーダーの成田亮選手は、スタート直後のマルチクラッシュによりマシンの排気系を破損。二度にわたるピットインと修復作業を強いられ、17位という結果に終わりました。

05IA-1決勝ヒート2で、ヒート1のうっ憤を晴らすかのような快走をみせ、序盤にパスした新井宏彰選手(#331)からマークを受け続けながらも勝利を収めた成田亮選手。ランキングトップを守っています。

06IA-1の決勝ヒート1で4位に入賞したのは、今季からカワサキのサテライトチームでファクトリーマシンを駆る小方誠選手。ヒート2は、オープニングラップの転倒が響いて、9位でのゴールとなりました。

07今季は参戦体制がうまく整わず、春にはアメリカでトレーニングを実施してきた安原志選手が、今大会からIA-1に復帰参戦。ヒート1では5位、ヒート2では7位という不本意な結果に、リベンジを誓っていました。

08IA-1の決勝レースでは、カワサキファクトリーチームから参戦する写真右の新井宏彰選手(#331)と同左の田中教世選手(#8)が、揃って表彰台に登壇。ライバルのケガというチャンスを、好リザルトにつなげました。

09IA-1決勝ヒート2の表彰台。写真中央が、序盤にトップ浮上を果たして今季7勝目を挙げた成田亮選手(#982)。同左が、ヒート1では勝利を収めた新井宏彰選手(#331)。同右が、3位の田中教世選手(#8)です。

10IA-2の決勝ヒート1では、3台のマシンが序盤から激しいトップ争いを展開。まず、何度も順位を入れ替えるドッグファイトを披露したのは、能塚智寛選手(#28)と古賀太基選手(#122)。そして古賀選手が先行!

11IA-2の決勝ヒート1。能塚智寛選手(#28)を抜いた古賀太基選手(#122)に、レース中盤から迫ったのは渡辺祐介選手(#32)。レースが終盤に入るところで、渡辺選手が古賀選手を抜いてトップに立ちました。

12IA-2の決勝ヒート1。そのレース後半、渡辺祐介選手(#32)に続いてトップの古賀太基選手(#122)をパスした能塚智寛選手(#28)が、終盤に渡辺選手を再逆転。そのまま逃げ切って、今季7勝目を挙げました。

13IA-2決勝ヒート1の表彰台。写真中央が、三つ巴のバトルを制して5ヒートぶりの勝利を収めた能塚智寛選手(#28)。同左が、終盤に抜かれて悔しい2位の渡辺祐介選手(#32)。同右が3位の古賀太基選手(#122)です。

14IA-2の決勝ヒート2では、好スタートを切った渡辺祐介選手が、追いすがる岡野聖選手(#31)をレース後半に引き離して優勝。近年、渡辺選手はケガにも悩まされ、13年第5戦以来の勝利となりました。

15IA-2の決勝ヒート2で2位となった岡野聖選手。ヒート1は、オープニングラップに転倒して8位。そしてヒート2では、トップの渡辺祐介選手(#32)をマークし続けましたが、少しおよびませんでした。

16IA-2決勝ヒート2の表彰台。写真中央が、今季の優勝経験者ふたりを従えて、約3年ぶりの勝利を収めた渡辺祐介選手(#32)。同左が、2位となった岡野聖選手(#31)。同右が3位の能塚智寛選手(#28)です。

17レディースクラスでは、今季の開幕から3連勝を飾り、ここ2戦は竹内優菜選手(#2)に勝利を譲っていた中野洋子選手が、好スタートを生かして独走。そのままトップチェッカーを受けて、今季4勝目を挙げました。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索