全日本モトクロス選手権 第7戦近畿大会

掲載日:2016年09月26日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹
取材協力/MFJ  レーシングリザルト

IA-1決勝ヒート1のスタートシーン。ヤマハファクトリーチームの平田優選手(#99)が出場停止となったことなどから、出走は20台に。ホールショットは、ホンダファクトリーチームの成田亮選手(#982)でした。

IA-1は成田亮選手が両ヒート優勝でポイントリードを拡大
IA-2は岡野聖選手が完全制覇でトップと11点差に!

約1ヵ月半のサマーインターバルが明け、全日本モトクロス選手権の今季第7戦近畿大会が、9月10日(土)~11日(日)に奈良県の名阪スポーツランドで開催されました。

シーズン終盤3戦の最初となる大会は、名古屋と大阪を結ぶ名阪国道に隣接した林間コースが舞台。アップダウンの豊富なコースは、サンド質の路面で、ハイスピードセクションを多く備えています。今大会は土日とも天候に恵まれ、路面はドライコンディション。最高気温は両日とも30度に達して、ライダーにとっては暑さとの戦いとなりました。

このなか、排気量450ccの4ストマシンがおもに走る全日本最高峰クラスのIA-1では、ポイントリーダーとして今大会を迎えた成田亮選手(#982)が、田中教世選手(#8)や小島庸平選手(#1)とのバトルを制して、両ヒートで勝利。これにより成田選手は、新井宏彰選手(#331)とのポイント差を47点に拡大して、早ければ次戦ヒート2にもチャンピオンが決まる状況となりました。

また、排気量250ccの4ストマシンを中心に競われるIA-2では、ランキング2番手で今大会を迎えた岡野聖選手(#31)が、両ヒートで優勝。ポイントリーダーの能塚智寛選手(#28)が両ヒートで3位となり、能塚選手と岡野選手のポイント差は11点に縮まりました。

2スト85ccと4スト150ccが混走するレディースクラスでは、ランキングトップの中野洋子選手(#3)が今季5勝目を挙げ、王座奪還に向けてさらに有利な状況を築きました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01IA-1の決勝ヒート1で、序盤に一度はカワサキファクトリーチームの田中教世選手(#8)にその座を明け渡したものの、すぐに逆転してその後はゴールまでトップを守った、ホンダファクトリーチームの成田亮選手。

02IA-1の決勝ヒート1で、中盤から終盤にかけてトップの成田亮選手(#982)を僅差でマーク。田中教世選手(#8)と3台でトップ争いを繰り広げて2位に入賞した、スズキファクトリーチームの小島庸平選手。

03IA-1の決勝ヒート1で3位となった、カワサキファクトリーチームの田中教世選手。前戦で今季初表彰台登壇を果たし、ようやく調子を上げてきたベテランは、序盤に一時はトップの座を奪う活躍を見せました。

04IA-1のシリーズランキング2番手で今大会を迎えた、カワサキファクトリーチームの新井宏彰選手。このコースとはあまり相性がよくなく、決勝はヒート1が4位、ヒート2が6位という結果に終わりました。

05IA-1決勝ヒート1の表彰台。写真中央が今季8勝目を挙げた成田亮選手(#982)。同左が、最後まで成田選手を僅差で追った小島庸平選手(#1)。同右が、序盤に一時はトップを走って3位となった田中教世選手(#8)です。

06IA-1の決勝ヒート2で、もっとも会場が盛り上がったのはこのシーン。1周目からトップを守っていた成田亮選手(#982)に、5番手から追い上げてきた田中教世選手(#8)が迫り、レース後半に超接近戦が勃発!

07トップの成田亮選手(#982)と2番手の田中教世選手(#8)から遅れて、決勝ヒート2の小島庸平選手は3番手をキープ。とはいえ、前戦で手を骨折して練習不足の状態ながら、両ヒートで表彰台に立ちました。

08IA-1の決勝ヒート2で、4位フィニッシュを果たしたスズキファクトリーチームの熱田孝高選手。長年にわたって日本のモトクロスシーンをけん引してきた大ベテランは、このレースでも粘りの走りを披露しました。

09IA-1決勝ヒート2の表彰台。写真中央が、今季9勝目を挙げてチャンピオンに大きく近づいた成田亮選手(#982)。同左が、成田選手とのトップ争いで会場を沸かせた田中教世選手(#8)。同右が、3位の小島庸平選手(#1)です。

10IA-2の決勝レースでは、いずれも同じヤマハに乗る渡辺祐介選手(#32)とトップを争った岡野聖選手が、ヒート1は先行した渡辺選手の転倒、ヒート2は渡辺選手を抑えてミスを誘い、両ヒート優勝を果たしました。

11IA-2の決勝ヒート1で、2位に入賞したスズキファクトリーチームの竹中純矢選手。レース中盤には、ホンダファクトリーチームの能塚智寛選手(#28)と接近戦を繰り広げ、これを振り切ってゴールしました。

12IA-2の決勝ヒート2で2位に入賞した、ヤマハの若手育成チームから参戦する渡辺祐介選手。ヒート1は、トップを走りながら転倒とマシン破損によりリタイア。ヒート2は、岡野聖選手(#31)を抜けませんでした。

13IA-2の決勝レースで、両ヒート3位となったホンダファクトリーチームの能塚智寛選手。両ヒートでスタートに失敗して、後方からの追い上げレースに。岡野聖選手(#31)らを、序盤で逃がしてしまいました。

14IA-2決勝ヒート1の表彰台。写真中央が、渡辺祐介選手(#32)の転倒によってトップに立ち勝利を収めた岡野聖選手(#31)。同左が、2位となった竹中純矢選手(#29)。同右が3位の能塚智寛選手(#28)です。

15IA-2決勝ヒート2の表彰台。写真中央が、今季6勝目でトップとのポイント差を11点に縮めた岡野聖選手(#31)。同左が、岡野選手を追うも転倒で2位となった渡辺祐介選手(#32)。同右が再び3位の能塚智寛選手(#28)です。

16レディースクラスでは、ポイントランキングトップを守る中野洋子選手が、オープニングラップでトップに浮上すると、最大のライバルである竹内優菜選手(#2)との接近戦を制して、今季5勝目を挙げました。

17レディースクラスの表彰台。優勝した写真中央の中野洋子選手(#3)と2位となった同左の竹内優菜選手(#2)は、いずれもこのコースで負傷してチャンピオンを逃した過去がありますが、今回は無事にゴールしました。

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