全日本モトクロス選手権 第5戦神戸大会

掲載日:2016年07月13日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹
取材協力/MFJ  レーシングリザルト

IA-1決勝ヒート1のスタートシーン。背後には海を挟んで神戸の市街地。公共交通機関でのアクセス性は、今季の全日本モトクロス選手権でもっとも恵まれていました。神戸空港からも、徒歩で来場できました。

IA-1決勝ヒート1では小島庸平選手が今季初優勝!
ヒート2の勝者はレース後の審議で深谷広一選手に

全日本モトクロス選手権の今季第5戦神戸大会が、7月2日(土)~3日(日)に兵庫県の神戸空港特設コースで開催されました。

神戸空港がある人工島の一角にあるフラットな土地に、大量の土砂を搬入して、全日本のためだけにスーパークロス風のコースを特設。神戸開港150年や神戸空港開港10周年を記念するイベントのひとつという位置づけにより、昨年に続いて開催されたこの大会は、「スーパーモトクロス in 神戸エアポート」のサブタイトルを持っています。

コースは、昨年から基本レイアウトを踏襲した、タイトターンと多彩なジャンプを多く備えた設定。ただし路面は、昨年のサンド系に加えて赤土も使われ、走行によって深いワダチやギャップができやすい仕様とされていました。天候は土日とも晴れで、路面はドライコンディション。決勝が行われた日曜日の最高気温は31度に達し、暑さとの戦いにもなりました。

このなか、排気量450ccの4ストマシンがおもに走る全日本最高峰クラスのIA-1では、パッシングポイントが少ないコースレイアウトが手伝って、両ヒートで白熱のバトルが繰り広げられました。決勝ヒート1では、スズキファクトリーチームから参戦するディフェンディングチャンピオンの小島庸平選手(#1)が勝利。ヒート2は、ヤマハファクトリーチームの平田優選手(#99)がトップチェッカーを受けましたが、レース後にコースショートカットのペナルティを受け、繰り上げによりスズキのマシンを駆るプライベーターの深谷広一選手(#13)が優勝となりました。

また、排気量250ccの4ストマシンを中心に競われるIA-2では、前戦に続いてヤマハに乗る岡野聖選手(#31)が両ヒート制覇。2スト85ccと4スト150ccが混走するレディースクラスでも、前戦に続いてホンダのマシンに乗る竹内優菜選手(#2)が勝利を収めました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01IA-1の決勝ヒート1では、ホンダファクトリーチームの成田亮選手(#982)、スズキファクトリーチームの小島庸平選手(#1)、カワサキファクトリーチームの新井宏彰選手(#331)が、激しいトップ争いを展開!

02IA-1の決勝ヒート1で勝利を収めた、スズキファクトリーチームの小島庸平選手。ディフェンディングチャンピオンとして臨む今季は、これまで優勝がなく、昨年も勝利した相性のよい大会で今季初優勝です。

03IA-1決勝ヒート1の表彰台。写真中央が、今季初優勝を挙げた小島庸平選手(#1)。同左が、レース中盤までトップを守っていた2位の成田亮選手(#982)。同右が、成田選手を猛追し続けた新井宏彰選手(#331)です。

04レース中盤になっても7台のマシンがトップ争いを繰り広げたIA-1決勝ヒート2で、トップチェッカーを受けた平田優選手。しかしレース後、ショートカットペナルティを受け、平田選手は1周減算の11位に。

05IA-1決勝ヒート2で2番目にゴールし、平田優選手(#99)のペナルティ降格により優勝となった深谷広一選手。レース後半に大集団を抜け出して3番手をキープ。小島庸平選手(#1)のミスで順位を上げました。

06IA-1決勝ヒート2で、最終的に2位となったのは、カワサキファクトリーチームの新井宏彰選手。神戸在住で、これが地元大会。大勢の地元ファンからの応援を力に代えて、両ヒートで表彰台に登壇しました。

07IA-1決勝ヒート2で3位となったのは、ヒート1勝者の小島庸平選手。レース終盤、トップ争いの集団から抜け出して2番手を走っていましたが、ラスト3周でエンストのミスを喫し、順位を落としました。

08IA-1決勝ヒート2で、全日本最高峰クラスの自身初優勝を挙げた、今季からスズキのマシンを駆る深谷広一選手。審議による繰り上げ優勝に、「複雑な心境。2位だったと思っておきます」と話していました。

09IA-2の決勝で前戦に続いて両ヒート制覇を達成した、ヤマハ系プライベーターの岡野聖選手。ヒート1は、終盤に田中雅己選手(#113)の転倒でトップ浮上。ヒート2は、序盤の転倒から追い上げて逆転しました。

10IA-2の決勝レースで、両ヒートとも2位となった小川孝平選手。今季は、好調な走りを続けながらも、決勝ではよいリザルトを残せずにいましたが、混戦となったこの大会では両ヒートを表彰台でまとめました。

11IA-2の決勝両ヒートで3位となったのは、ポイントリーダーでホンダファクトリーライダーの能塚智寛選手。予選レースで転倒して、シード権により決勝進出。2列目スタートから、必死の追い上げをみせました。

12IA-2の古賀太基選手は、決勝両ヒートで好スタートを決め、レース序盤にトップを走行。しかしヒート1は、中盤以降に順位を落として4位。ヒート2は、序盤と終盤にミスを喫して、再び4位という結果でした。

13IA-2の決勝表彰台は、両ヒートで同じメンバーと位置になりました。写真中央が、両ヒート制覇の岡野聖選手(#31)、同左が粘りの走りで2位の小川孝平選手(#912)、同右が両ヒート3位の能塚智寛選手(#28)です。

14レディースクラスの決勝も、他のカテゴリーと同じく白熱したトップ争いが繰り広げられました。レース中盤、トップの中野洋子選手(#3)を竹内優菜選手(#2)が猛追。ラスト2ラップで逆転に成功!

15レディースクラスで、前戦に続いて勝利を収めた竹内優菜選手。シーズン序盤の不調から立ち直り、ランキングでも畑尾樹璃選手(#14)と同点でトップの中野洋子選手(#3)10ポイント差の2番手に浮上しました。

16レディースクラスの安原さや選手は、神戸在住でこの地元大会にいつも以上の気合いで臨みましたが、日曜日朝の練習走行で肩を脱臼。しかし決勝に強行出場すると、なんと序盤にトップを走行しました。

17レディースクラスの決勝表彰台。残り2周で逆転に成功した、写真中央の竹内優菜選手(#2)が今季2勝目。同左の中野洋子選手(#3)は、ケガの影響もあり2位。同右の安原さや選手(#1)が3位でした。

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