全日本モトクロス選手権 第9戦 第51回MFJ-GPモトクロス大会

掲載日:2013年11月01日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹  取材協力/MFJ レーシングリザルト

IA-1決勝ヒート1のスタートシーン。スポット参戦した世界選手権ライダーのマキシミリアン・ナグル選手(#12)とエフゲニー・ボブリシェフ選手(#777)に、日本人勢が真っ向勝負を挑みました。

IA-1は、大混戦のタイトル争いで成田 亮選手が逆転王者に!
IA-2では、富田 俊樹選手がシリーズタイトルを獲得!

全日本モトクロス選手権の今季最終戦が、10月19日(土)~20日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。天候は、予選が行われた土曜日が曇りで、翌日の決勝日は朝から雨。昼前ごろから降雨量が増し、丘陵地にレイアウトされたハイスピード設定のコースは、次第にヘビーマディ状態となっていきました。

排気量450cc以下の4ストロークマシンが走る全日本トップクラスのIA-1には、モトクロス世界選手権に参戦しているマキシミリアン・ナグル選手(#12)とエフゲニー・ボブリシェフ選手(#777)がスポット参戦。両ヒートをナグル選手が制しました。一方で全日本のタイトル争いは、小方 誠選手(#6)、小島 庸平選手(#4)、成田 亮選手(#1)、平田 優選手(#3)がわずか4ポイント差の中にひしめきあって、今季最終レースとなるヒート2へ。過酷なコンディションとなったこのサバイバルレースを、成田選手が2位、小方選手が4位、平田選手が8位、小島選手が12位でゴールし、成田選手がV3を達成しました。

排気量250cc以下の4ストロークマシンがエントリーするIA-2では、トップと19ポイント差のランキング3番手で今大会を迎えた山本 鯨選手(#1)が両ヒートを優勝。チャンピオン争いは、富田 俊樹選手(#40)と竹中 純矢選手(#39)が6ポイント差で今大会を迎えましたが、ヒート2で竹中選手がリタイアに終わり、富田選手が初のタイトル獲得を果たしました。

また4ストローク150ccマシンと2ストローク85ccマシンが同じクラスとして混走するレディースクラスでも、タイトル争いは混戦に。竹内 優菜選手(#4)、邵 洋子選手(#1)、安原さや選手(#2)による争いを、邵選手が制しました。なおレースは、川村 真理子選手(#63)が勝利しました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01IA-1の両ヒートを制した、世界選手権のホンダワークスチームから参戦したマキシミリアン・ナグル選手。「ホンダの選手がふたりでチャンピオン争いをしていたので、影響を与えないよう注意しました」との事。

02IA-1にスポット参戦したエフゲニー・ボブリシェフ選手(#777)は、ヒート1は2位に入賞するも、ヒート2はスタート直後に転倒した影響でリタイア。壁の高いところを使って、マディコースに対応していました。

03IA-1ヒート1の決勝は、ふたりの世界選手権ライダーがスタートでやや出遅れたこともあり、スズキの熱田 孝高選手(#5)とホンダの成田 亮選手(#1)が、レース序盤にトップ争いを繰り広げました。

04IA-1決勝ヒート1の表彰台。写真中央が、優勝したマキシミリアン・ナグル選手(#12)。同左が、2位のエフゲニー・ボブリシェフ選手(#777)。同右が、3位で日本人最高位となった成田 亮選手(#1)。

05IA-1決勝ヒート2に、ランキングトップで臨んだホンダの小方 誠選手(#6)。レース終盤に3番手を走り、そのままならチャンピオンでしたが、残り2周でカワサキの新井 宏彰選手(#331)に抜かれ、夢叶わず。

06IA-1決勝ヒート2に、ランキング順位こそ4番手ながら、トップとわずか4ポイント差で臨んだ平田優選手。しかしこのレースでは8位に終わり、シリーズランキングでは今年も3位となりました。

07今大会に、2番手の小方 誠選手(#6)と5ポイント差のIA-1ランキングトップで臨んだスズキの小島 庸平選手。しかし、予選で転倒して肩を脱臼。これにより決勝は両ヒート12位となり、年間順位は4位に。

08シーズン中盤の不調とケガを乗り越え、トップと12ポイント差のランキング4番手でこの最終戦に。ドラマのような大逆転を果たし、ゴール直後に思わずコースに寝て抱き合った成田 亮選手(#1)と中川 重憲メカニック。

093年連続9度目の全日本チャンピオンに輝き、祝勝会でチームスタッフやホンダ関係者らとシャンパンファイトを行った成田 亮選手(#1)。「諦めなければ、目標は達成できると証明できました」と笑顔。

10IA-2クラスは、富田 俊樹選手が6ポイントリードしてこの最終戦に。ヒート1は攻めの走りで2位、ヒート2では守りの走りで3位入賞を果たして、IA昇格7年目で初のチャンピオンに輝きました。

11IA-2クラスで、トップの富田 俊樹選手(#40)と6ポイント差のランキング2番手で今大会に臨んだ竹中 純矢選手(#39)。しかし、決勝ヒート2のレース序盤でマシントラブルに見舞われ、逆転出来ませんでした。

12IA-2クラスで、トップと19ポイント差のランキング3番手で今大会に臨んだ山本 鯨選手(#1)。「出来る事をすべてやり、あとは運を天に任せます」という言葉どおり、両ヒート優勝を果たしました。

13IA-2クラスのシリーズチャンピオンに輝き、チームオーナーの東福寺 保雄氏(写真左)らに囲まれて祝福を受けた富田 俊樹選手(#40)。今年は、モトクロス国別対抗戦の代表選手にも選ばれました。

14レディースクラスも、チャンピオン争いは大混戦でこの最終戦に。ランキングトップで臨んだ竹内 優菜選手(#4)は、転倒もあって9位に終わり、念願の初タイトル獲得を果たす事が出来ませんでした。

15レディースクラスで、ランキング3番手からの逆転を狙った安原さや選手。決勝で3番手を走り、そのままの順位なら悲願のタイトル獲得へ。ところが最終ラップで転倒して6位。女王の座に就けませんでした。

16レディースクラスで、ランキング2番手からの逆転を狙った邵 洋子選手(#1)。決勝のラストラップで、3番手を走っていた女王争いのライバルである安原さや選手(#2)をパスし、チャンピオンに輝きました。

17レディースクラスのディフェンディングチャンピオンとして今季に臨んだ邵 洋子選手(#1)は、マディコンディションにやや苦戦して、ランキング2番手でこの最終戦に。しかし最後の最後で逆転してV2を達成!

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