掲載日:2013年01月15日 オフロードアイテムレビュー
エンデューロ人気が再燃しているが、なかでも JNCC 爺ヶ岳大会や CGC シリーズといった、周回するのが困難な難所系エンデューロに人気が集まっている。そこで、ガレ場、腐葉土、浮き砂のヒルクライムといった路面グリップの悪い場所での性能をターゲットとしたリヤタイヤを IRC が開発している。タイヤパターンはモトクロス、コンパウンドと構造はトライアルのノウハウを生かすことで、難所で抜群のグリップ力を発揮するのが特徴となっているという。
[ レビュー ]
テストライドはレジェンド石井正美氏が担当。ハスクバーナ TE250 に装着し、フラットダート、サンド、ガレ場、マディ、ウッズ、玉石など、さまざまな路面状況を走破してもらった。
「トラクション性がすばらしいね。ガレ場の途中で止まってしまうと再発進するのは難しいけれど、このタイヤなら再発進できる。アクセルを戻して、そこからまたアクセルを開けていってもトラクションしてくれるから、ライダーのミスをタイヤがカバーしてくれるんだ。トライアルタイヤより剛性がありながらクッション性もよく、泥はけ性も良好。サスがグレードアップしたような乗り心地になるので、このタイヤならどんな斜面でも上れると思う。
ただ、そのグリップ力が、加速時やコーナリング時のエンジンパワーも食ってしまう。だから加速が遅くなり、ハイスピードレースではタイムロスになってしまう。こうした特性を理解して難所系エンデューロに使用すれば、高い走破力で応えてくれる仕上がりになっているよ」
[ アイテム詳細 ]
①タイヤパターンは、幅広い路面をカバーするモトクロスタイヤ iX-09W と同じ。
②コンパウンドはトライアルタイヤ TR-011 ツーリスト同様の柔らかさを持っている。
③玉石路面での停車状態。タイヤが変形することで、グリップ力を得ているのが分かる。トライアルタイヤに近い特性で、空気圧も 0.5 辺りで性能を発揮する。反面、タイヤ摩耗も早い可能性があり、ブロックが丸くなってもグリップ力は持続するが、基本的に1レースオンリーというスタンスで販売される予定。また、サイドウォールも非常に柔らかいので、ヘビーチューブなどの肉厚のあるタイヤチューブの使用が推奨されている。「パンクしなければ、ハード系エンデューロで最強のタイヤと言えるだろうね。ミスしにくいから、トライアル的なライディングの練習にも使える。走破力が高いだけでなく、ライダーの走破力を高めてくれるタイヤだと思う。次の爺ヶ岳では、このタイヤを使ってみようかな」と石井氏もかなり高い評価を下した。
[ ポイント ]
石井氏絶賛。「どこでも行く気になる」
[ 製品情報 ]
メーカー/IRC TIRE
販売元/アイ・アール・シー・井上ゴム工業株式会社
製品名/iX-09W GEKKOTA
価格/未定
重量/4,300g(編集部実測値)
サイズ/110/100-18
[ お問い合わせ ]
TEL/0120-04171
[ 記事提供 ]
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