

掲載日:2014年05月14日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/三上 勝久 ライダー/大川原 潤(エンデューロIAライダー)
4ストローク125ccエンジンのトルクはそれなりだが、トラクション感覚がつかみやすくオフロード走行はやはり楽しい。今回試乗したようなサンド路面ではパワーが食われてしまうが、高回転を維持すればそれなりに走る。JNCCのFUN-GP程度であれば、上位を狙うのは無理でも、楽しんで走ることは出来るはずだ。
サスペンションはソフトで、特にリアはウォッシュボードなどでは底付きしてしまうが、逆にそれが安全な速度レンジを保つためのリミッターともなっている。車体自体はしっかりしているので、堅めの路面でギャップにはね飛ばされてもすぐに収束するハンドリング。REよりも径の大きなフロントサスペンションと(φ40)、それに対応したトリプルクランプによって、不安なくオフロードを走れる性能を獲得している。
面白いのはREと共通のフレームのリアサス部分。上部のマウント位置が2箇所あって、このRRではシート高の高くなる位置に取り付けられている。なので、シート高を下げたい場合は取り付け位置を変えることで調整できるのだ。もっとも、軽くスリムな車体だし、リアだけ下げるとバランスが悪くなってしまうので、極力スタンダード状態で乗ることをお薦めするが。
本格的なモトクロッサーを買う気はないが、オフロード性能が高く扱いやすいトレールバイクが欲しい……、そんなユーザーにお薦めしたいバイクだ。WR250RやCRF250Lに比べると軽く扱いやすいし、転んでも起こしやすい。それでいて、オフロードの基本を学ぶのには十分な性能を持っている。また、競技専用車両ではないので、日常の足としても使うことができる。4スト125ならではの燃費の良さで、ランニングコストも安い。
これからオフロードを始めたいという人、オフロードと日常の両方使えるバイクが欲しい人にはとくにお勧めだ。また、パワフルなモトクロッサーなどに乗っているがどうもうまく乗れない……、という経験者にも一度試乗をお薦めする。パワフルとは言えないマシンだが、この使い切りやすいパワーを使い切って走る喜びはなかなかのものだし、結果的に速く走れる可能性もあるからだ。
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