ベータ RR2T 300(2014)

掲載日:2013年12月16日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/田宮 徹

ベータ RR2T 300(2014)の画像
BETA RR2T 300 (2014)

250と共通化された車体に
よりパワフルなエンジンを搭載!

1904年に設立されたイタリア生まれのベータ社は、1940年に原付自転車用のエンジン、第二次世界大戦後の1948年にはオフロードバイクの生産を開始した。その後は順調に成長を続け、80年代以降にはトライアルの世界選手権で何度も年間チャンピオンに。その一方で、エンデューロシーンなどでも幅広い支持を集めている、オフロードのスペシャルブランドである。そのベータ社の、2ストロークエンジン搭載エンデューロシリーズのトップとなるのが、このRR2T 300だ。

メイン部がクロモリ鋼管製のフレームを使い、定番の前後21/18インチホイールを履いた車体は、同じく水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載したRR2T 250と共通化され、これにケイヒン製のキャブレターにより燃料供給が行われる排気量293.1ccのエンジンを組み合わせている。250仕様からみると、300仕様のエンジンは5.6mmのボアアップということになる。250仕様と同じく、セルでもキックでも始動可能だ。また、250仕様と共通化された車体は、320mmの最低地上高が確保され、シート高は930mm、乾燥重量は104kgと発表されている。

さてこのシリーズには2014年型で、戦闘力アップを目的とした数々の改良が加えられた。倒立式のフロントフォークは、インナーカートリッジやバルブ構成といった内部構造の見直しによる、フリクションロスの低減やメンテナンス性の向上などが図られ、悪路での路面追従性もさらにアップ。合わせてリアショックも、セッティングの最適化などが施された。フレームは細部の剛性アップなどが行われ、燃料タンクは9.5Lに増量。この他、ブレーキディスクやフロントフェンダー、サイレンサー、バッテリーホルダーなどが改良された。

日本仕様の場合、250仕様のみ保安部品が付属しており、この300仕様は純粋なエンデューロレーサーとして楽しむことになるが、中上級者を満足させてくれる実力を備えている。

ベータ RR2T 300(2014) のここがポイント!
  • ● より高出力でトルクが太い300ccエンジン
  • ● エンデューロレース完全対応設計
  • ● 熟成が続く足まわりや車体

ベータ RR2T 300(2014)のライバルはこれだ!

  • ガスガス
    EC300E

    セル始動可能な299.3cc水冷2ストローク単気筒エンジンをクロモリ鋼管製フレームに搭載した、スペインブランドのエンデューロレーサー。2014年型では2kgの軽量化が図られた。

  • KTM
    300XC-W

    スチール製フレームに、293.2ccの水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載したエンデューロレーサー。2014年型ではエンジン各部を熟成し、バッテリー容量も見直し。セルを装備する。

  • フサベル
    TE300

    スウェーデンブランドの水冷2ストローク最高峰モデル。フレームやエンジンは、KTMがベース。2014年型では、WP製4CSカートリッジフロントフォークやバッテリーなどが改良された。

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