

掲載日:2013年03月08日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/田宮 徹
BMWのG650GS用に使われている、つまりオーストリアのロータックス社が基本設計をしてBMWが手を加えた652cc水冷単気筒DOHC4バルブエンジンを、ハスクバーナがさらにチューン。最高出力は58馬力を誇る。
後輪の駆動は、エンジン供給元であるBMWのG650GSと同じく、車体右側に配置されたチェーンで行われる。スイングアームは両持ち式で、5角形断面のスチール製。タイヤは、メッツラー製のエンデューロ 3 サハラを履く。
倒立タイプのフロントフォークはザックス製で、インナーチューブ径が46mmでストローク量は190mm。プリロードや減衰力の調整機能は持たない。転倒などを考慮して、丈夫なシュラウドがラジエターを守る。
リアサスペンションは、リンク式のモノショック。フロントフォーク同様にザックス製で、プリロードの段階調整と伸側減衰力の調整ができる。5角形断面形状の両持ちタイプスイングアームは、スチール製らしくしなやか。
フロントブレーキは、ディスク径300mmの油圧シングルディスク式。キャリパーはブレンボ製で、片押し2ポットタイプとなっている。今回試乗したのは、オン/オフ選択式のABSを装備した仕様で、ディスク内側にセンサーがある。
リアブレーキは、ブレンボ製キャリパーと240mm径ディスクの組み合わせ。ABSの有無によってリアホイールは径が異なり、今回試乗したのはABS仕様なので17インチ。ABS無しモデルの場合、18インチとなる。
前後一体型のロングシートは、オフロードでの操縦性も考慮して、かなり車体の前側に座れる構造となっている。一方で、ライダーが着座する後ろ部分は、長時間のライディングに対応するため、幅広の設計とされている。
テールレンズ下側に配置されたキーシリンダーを解錠すると、シートを取り外す事が出来る。しかし、シート下はバッテリーなどの電装系を中心にパーツが詰まっていて、車検証などの書類は入るが、荷物はほとんど積載出来ない。
ライダー用のフットレストは、長時間走行時などの快適性を考慮して、防振ラバーが装着されている。ただし、ステップバー本体やブレーキペダルは、本格的なオフロード走行に対応した食いつきの良い山型デザインで、ラバーの取り外しも可能だ。
エキゾーストパイプはリアショックの左後方付近でふたつに分割され、サイレンサーは左右2本出しスタイルでシート下に配置される。テールランプはLED式で、リアウインカーはクリアレンズタイプ。リアキャリアを標準装備する。
ヘッドライトは、ダイヤモンド型とでも表現するのがふさわしい、異形タイプ。ハイ/ローともをひとつのバルブで請け負い、その上側にポジションランプを備える。フロントウインカーレンズもクリアタイプ。小さなメーターバイザーを備える。
メーターはシンプルなデザインで、レッドゾーンが8,000回転からに設定された指針式タコメーターを中央に配置。その右側には液晶パネルを装備していて、速度や時刻、外気温などをデジタルで、水温をバーグラフで表示する。
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