ヤマハ セロー250
ヤマハ セロー250

ヤマハ セロー250 – 20年以上の歴史を持つ名作マウンテントレール

掲載日:2008年11月06日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

ヤマハ セロー250の試乗インプレッション

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未知のフィールドも
セローとなら行ける

早速セロー250にまたがり、セルスターターを軽く押して始動させる。新たにFIを採用したエンジンの始動性は抜群で、冷え込む明け方でも簡単にスタート可能。キャブレターならば微妙なチョーク調整などが必要だが、FIならばそんな心配は無用だ。街中での走りだが、いたって軽快。決して大パワーなマシンではないが、低速気味にふられたギアレシオのため、ほどよく加速してくれる。ハンドリングは軽く、狭い道での切り返しも苦にならない。舗装が悪い路面でもしなやかなサスペンションがカバーしてくれるため、通常の走行で苦に感じることはないだろう。高速道路も走行したが、223ccエンジンのときに感じた苦しさがなく、時速100km/hで安定した巡航が可能。燃費もリッターで25km以上をマーク、普段の足からツーリングまで充分にこなしてくれるはずだ。

ヤマハ セロー250の画像

しかし、セロー250の本領を発揮するのは街中ではない。真の実力を体感するために、今回は河川敷のフラットダートから、木が生い茂る山道にアタックしてみた。まず、フラットダートだがこちらは非常に快適。締まった路面から少し柔らかくなった粘土質の地面まで安定して走行できる。素直なハンドリングなので、コーナーでも不安感が少なく、ストレスのないライディングが可能だ。そして、水溜りも多く緩んだ路面の山道だが、これが面白くてやめられない。生い茂った草で路面状況が分かりにくくても、足つきが良いために不安なく進め、低速までねばりあるエンジンと低いギアのおかげで、じっくりと自分のペースで進むことができるのだ。何より車体が軽く意のままに動かせるため「進んだ先が行き止まりだったらどうしよう…」というような不安を抱く必要がない。軽くて小さなセロー250なら、いざとなれば降りてくるりと方向を変えられるし、スタックしてもグラブバーを活用すればリカバリーも容易だ。フルサイズのオフロードバイクは、軽いといってもある程度の大きさがあるし、足が着きにくいという心配もある。しかし、セローならばそんなことを気にする必要がない。セロー250とならまだ先に行ける、そんな気分にさせてくれるのだ。これこそ、セローシリーズが長年愛された最大の魅力なのだろう。

ヤマハ セロー250のオススメポイントは次ページにて

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