掲載日:2013年01月15日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/田宮 徹
KTMのアドベンチャーシリーズは、2003年型で950として新登場し、2006年型で990へと発展して以降も熟成が続けられてきた、長距離ツーリングにも対応したビッグマルチパーパスだ。KTMの代表的ツアラーとして高い人気を誇ってきたこのシリーズの、2013年型でフルモデルチェンジを受けて誕生したのが、1190アドベンチャーである。
アドベンチャーシリーズに搭載されるエンジンは、先代までも「LC8」と呼ばれる水冷V型2気筒だったが、この1190ではスーパースポーツモデルの1190RC8R用をベースとし、最新の1,195cc仕様へと排気量アップ。最高出力は、150馬力を叩き出す。ただし、単にパワフルなだけではない。4モード+OFFに切り替えできるボッシュ社製のトラクションコントロールシステムや、PASCと呼ばれる新世代のスリッパークラッチシステムを採用することで、幅広いシチュエーションでの扱いやすさも与えられているのだ。
エンジンと同じく、車体も完全新設計され、まず前後タイヤは従来型990よりも小径かつワイドでオンロード重視の仕様となった。タイヤサイズは、フロントが120/70ZR19、リアが170/60ZR17となっている。フレームがクロモリ鋼管製のトラス形状なのはこれまで同様ながら、こちらも完全な新作。足まわりは、KTM定番の前後WP製で、フルアジャスタブル仕様。ハンドガードや23L容量のビッグ燃料タンクを備え、スクリーンやシートはポジション調整が可能。標準装備されたボッシュ製のコンバインドABS機構は、キャンセルやオフロードモードへの変更ができる。
990や950のスタンダード仕様と比べれば、1190スタンダード仕様の装備はかなりオンロード寄り。オフロードを重視したR仕様とは、より明確に差別化された印象で、「基本的には舗装路でしか乗らない」というユーザーにも、これまで以上にお薦めしたいモデルとなっている。
2010年に新登場した、海外市場向けの並列2気筒アドベンチャーツアラー。電子制御スロットルやトラクションコントロールなど、多数の最新ハイテク技術を採用している。
日本では2012年春にデビューしたアドベンチャーツアラー。長距離ツーリング時の快適性とタフネスさにあふれ、1,215cc並列3気筒エンジン&シャフトドライブを搭載する。
ビッグマルチパーパス系の代表格。前後19/17インチタイヤを装着する。従来型エンジンは、1,170cc空油冷水平対向2気筒。空水冷の完全新作型もスタンバイ中だ。
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