掲載日:2012年12月17日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/田宮 徹
リエフは、1934年にスペインで創業されたブランド。設立当初は自転車用のアクセサリー製造メーカーだったが、第二次世界大戦直後から原動機付自転車の生産を開始した。オートバイの製造をスタートしたのは1950年代に入ってから。それ以降、現在に至るまで、ハンドメイド生産された高品質なバイクを世に送り出している。ちなみに、現在でもオートバイ人気が高いスペインの国内に加え、世界20ヵ国以上に輸出も行っている。そんなリエフが手がけた、小排気量ながら本格的な設計が施された原付二種オフロードモデルが、この『マラソンプロ』だ。
搭載されているエンジンは、ややロングストロークとなる52×58.64mmのボア・ストローク値が与えられた、排気量124.5ccの水冷4ストローク4バルブ単気筒。燃料供給はケーヒン製のキャブレターで行われ、8,750回転で最高出力15馬力を発揮する。始動方式はセル。6段リターン式トランスミッションを装備している。車体は、前後21/18インチ径のスポークホイールを履いた、いわゆるフルサイズ設計。フレームは、スチール製ながら高剛性な仕上がり。ブレーキは前後ともウェーブ型のディスク式で、フロントは300mm径ディスクと片押し2ポットキャリパーの組み合わせとなっている。フロントサスペンションはマルゾッキ製でインナーチューブ径40mmの倒立タイプ、リアサスペンションはリザーブタンク付きのアジャスタブル式モノショックと、足まわりも本格的な内容となっている。
フルサイズとはいえ、125ccクラスという事で車体はスリムで、車両重量も115kgに抑えられている。この為、シート高は870mmとそれなりにあるが、小柄なライダーでも不安なく停車する事ができるだろう。原付二種クラスとしては十分な最高出力と、ハイグレードにまとめられた足まわりやブレーキで、オンロードでもダートでも、軽快に走行可能。2012年秋現在、車体色には日本限定となるグリーンなど、全3タイプが用意されている。