掲載日:2017年01月26日 特集記事
ライダー/渡辺学 写真/長谷川徹 まとめ/小川浩康
グラフィック変更となった2017RM-Z250/450だが、昨年に引き続き全日本モトクロスの開催コースであるオフロードヴィレッジでテスト&インプレッション。ライダーも昨年と同じく渡辺学選手。コースコンディションの違いから見えてくるRM-Zシリーズの走りに迫る!
適度な湿り具合でホコリも立たずグッドコンディションとなった今年のテスト日。まずは250のインプレッションを聞いてみよう。
「フレームの剛性感を感じますね。だからと言って硬いのではなく、前後サスがよく動いて衝撃を吸収してくれるから、ハンドリングもフラフラせず、軽い乗り味になっています。エンジンもトラクションがかかる範囲が広く、その回転域を使って走ればかなり速いです。車体の軽さとエンジンパワーのバランスがいいので、サンデーレーサーがパッと乗っても乗りやすさが感じられると思います。
ただ、A級ライダーは高回転でもう少しパワーが欲しいかもしれませんね。ハイスピードでギャップに入った時や大ジャンプの着地など、エンジンの使える回転域を外れた時に一瞬パワーの立ち上がりが食われる感じがするからです。でも、これはA級レベルで感じることなので、それ以外のレースなら、バランスのよさがライダーを助けてくれますよ」
ラジエターシュラウドのグラフィックが変更され、ブラックアウトされたサイドカバーには250のロゴが入った。そしてエアクリーナーボックスはイエローへ変更。足元はブラックリムで締めている17RM-Z250。
DLCコーティングされたピストン、テフロンコーティングされたチェーンテンショナー、ホットスターターを廃したデコンプといった機能はそのまま受け継がれている。
カプラーを差し替えるだけで「濃いめ」「薄め」に燃料セッティングを変更可能。
スプリングタイプから1kgの軽量化を実現しているKYB製エアフォークシステムPSF2(ニューマチック・スプリング・フォーク2)。
調整機構を上部に集約することでアジャスト作業が容易になるインテグラルアジャスタシステム搭載のKYB製リアショック。
「マシンが動き出す瞬間」「スタートゲートを越える時」「その後の加速時」の3ステージに分けてとらえ、各ステージで点火タイミングを最適化するスズキホールショットアシストコントロール(S-HAC)を250/450ともに標準装備。硬いもしくはすべりやすい路面向きのAモード、良好な路面向きのBモードとOFFの3モード設定となっている。「Aモードはスタートの瞬間に前に出る感じが強く、Bモードはゲートを越えてから伸びる感じがいい。とくに450は使ったほうがミスしないのでオススメです」
SUZUKI RM-Z250 価格/69万円(税抜き)
「A級ライダーを納得させるパワーですね。ぼくはカプラーを濃いめ、前後サスを柔らか目で乗りました。こうするとアクセルのツキがマイルドになって、ギャップでは少しサスが入る感じになりますが、マシンは振られにくく、スッと寝かしやすくなりました。コーナーでのトラクションもよく、重い車体がかたまりのようにドドっと進んでいくのではなく、むしろ軽さが感じられ、大パワーだけどマシンコントロールしやすいのが特徴ですね。とはいえ、しっかりマシンコントロールするには大パワーに振り回されない体力が必須になりますけどね」
エアクリーナーボックス、サイドカバーがブラックアウトされ、450のロゴが入った。
2016モデルで新設計デコンプ、キックレバー長とキックスタータードライブギア比の見直しが行なわれ、始動性を改善。ウォーターホースの取りまわし変更などで信頼性も向上。完成度の高いエンジンは2017モデルでも継続使用されている。250同様に2種類のカプラーが同梱され、燃料セッティングを変更できる。S-HACも装備されている。
250同様ブラックリムを標準装備。
フロントはSHOWA製SFF-AIR(セパレートファンクションフロントフォークエア)。金属スプリングの代わりにエア圧を使い、1100gの軽量化を実現。
リアもSHOWA製リンクサスを装備。
SUZUKI RM-Z450 価格/83万円(税抜き)
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