オフロードFAQ

オフロードバイクのタイヤは、なぜチューブタイプが多いのですか?

掲載日:2012年04月23日 オフロードFAQオフロードバイクの疑問    

オフロードFAQスポークホイールを採用していたり、
空気圧を極端に落としたりするためです。

本格的なオフロード走行を意識したバイクの多くは、センター部(ハブ)と周囲の円形部(リム)を細いワイヤーを多数使ってつなぎ合わせた、スポークホイールを装備しています。ホイールが適度にたわむため、衝撃吸収性の点では、他のホイール形式よりもスポークホイールにメリットがあるからです。かつての技術では、スポークホイールにタイヤを装着する場合、タイヤの内側に浮輪状のチューブを使わないでタイヤを装着しようとすると、ホイールのすき間からエアが漏れてしまうため、チューブが内蔵されています。ただし最近では、セロー250のリアタイヤに代表されるように、スポークホイールでもチューブなしでタイヤ内部のエアを保持できるチューブレスタイヤを装着できるようになってきました。OUTEXというブランドからは、スポークホイールをチューブレス化するキットも販売されています。

 

しかし、グリップ力を高めるため極端にエア圧を落として走行することも多いオフロードバイクの場合、チューブレスタイヤを使うデメリットもあります。チューブレスタイヤは、ビードと呼ばれる部分をホイールリム部に圧着させることで、エアを機密しています。エア圧を落とした状態で、オフロードをハイスピード走行すると、ビードがリムから外れて、パンクしてしまうことがたまにあります。こうなると、高圧で空気を入れられる空気入れやコンプレッサーがないと、修理不能となってしまいます。

 

また、チューブレスタイヤのパンク修理キットで補修できるパンクというのは、じつは限られています。たとえば、修理キットが対応するよりも大きな穴が開いたり、裂けるようにパンクしてしまったりしたら、山奥で立ち往生してしまいます。

 

でもチューブタイヤなら、ある程度の工具が必要となる代わりに、パンク修理キットに加えて予備のチューブを持って行くなんてこともできてしまいます。もちろん、普段からチューブなんて大荷物を持ち歩く人はいないでしょうが、本格的なアドベンチャーツーリングでは、これらが大きなメリットとなることも多いのです。

 

文/田宮 徹

 

オフロードバイクのタイヤは、なぜチューブタイプが多いのですか?

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