オフロードFAQ

冷却液が減ってきました。放っておいても大丈夫ですか?

掲載日:2012年06月11日 オフロードFAQオフロードバイクの疑問    

オフロードFAQ当然ながら良い状態ではないので、
ロングライフクーラントを補充しましょう。

バイクのエンジンは、内部でガソリンを燃焼させることで動力を生みだしているため、必ず熱を発生します。バイク用エンジンの冷却方式には大きく分けて、本体から直接大気に熱を放出する空冷式、これの進化版で潤滑用とは別にヘッドまわりなどに大量のオイルを送る油圧経路があることが多い油冷式、そしてエンジン内部に設けられた通路を冷却液が巡りながらエンジンの熱を取る水冷式があります。

 

一般的な公道用バイクで、この水冷式エンジンの冷却液として使われるのがクーラント。正式にはロングライフクーラントという名称で、LCCと略されることもあります。この液は、水と混ぜて使うのが一般的です。エンジンを冷却するだけなら普通の水でも大丈夫なのですが、水は外気温が0度以下になると凍結して、体積は1割弱増えます。これにより、冷却液を走行風で冷やすラジエターなどを破損する恐れもあるので、不凍効果のあるLCCが必要となるのです。この特性からLCCは、不凍液と呼ばれることもあります。またLCCには、金属部品の腐食やサビ、ホースなどゴム製品の劣化を防ぐ効果も与えられています。公道用バイクの冷却液は、冷却経路に入れたままにするため、LCCを使わないと、腐食やサビなどの原因となります。そのため、冷却液が減ってきた場合にはLCCを補充しましょう。

 

ただし、たとえばオフロード走行で何度も激しく転倒した後で冷却液が減ったような場合には、冷却液を冷やすラジエターなどが破損した可能性も考えられます。一度マシンをきれいな状態にして、冷却液漏れがないかについても調べたほうがよいでしょう。

 

文/田宮 徹

 

冷却液が減ってきました。放っておいても大丈夫ですか?

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