ポンコツオフ車再生プロジェクト

【Vol.10】リム組みに挑戦したい~前編~

掲載日:2009年09月24日 ポンコツオフ車再生プロジェクト    

ボロボロ&安価になった2ストマシンに手を加え、思いっきりダートを走り倒そう! というのがこのコーナーの提案する2ストマシンの楽しみ方。ガルル編集スタッフのクラモチが所有するカワサキの名車KDX200SRをレストアし、最終的にはなにかしらのレースに出場することを目指す。それが『パンパン2ストリバイバル』なのだ!

再生への道のり

詳細写真素人には禁断のリム組みに挑戦!スポークすら外せないなんて…

リム組みについてはあまり知りませんが、このサビサビスポークで走るのだけはイヤです。新品のスポーク&ニップルを注文しちゃったので、ひとまずリム組みに挑戦してみようと思います。

リム組みというのは、エンジン腰下をバラすのと同じくらい素人が手を出しちゃいけないことである、と亡くなった祖父に聞いたことがあります。でも、それほど労せずにできるんじゃないかと、はじめはそうタカをくくっていたんです。

まずはホイールを単体にしないと話が始まりませんので、タイヤを車体から外します。初めての作業でしたが簡単にできました。次にタイヤをホイールから外そうとするのですが、うまくビードがめくれずに苦戦しっぱなし。自転車のタイヤよりも太くて硬いので、力ずくで、ってわけにもいきません。それでも、コツをつかむと(空いているほうの手を利用してやればいいんですね)そのあとはムキムキっとめくれました。

ここでようやくホイール単体と向き合いました。「ごめんね、キミ偉そうに傘の骨みたいになってるけど、今からその骨、バラしちゃうから」そんなことをブツブツつぶやきながらニップルレンチを握る手を回転させた…つもりでした。「ン?ニップルが回らない…?」もう1回試してみます。ビクともしない。ここって回るところなんですよね?

慌ててサービスマニュアルやメンテナンス本を読みあさると、「固着している場合は浸透潤滑剤をなじませろ」と書いてあります。そこで手持ちの潤滑剤を吹き付けるも、スンとも回る気配なし。「無理に回すと破損する」の一文に、一瞬「破損しても新品に替えるから関係ないんだよ!」とキレそうになりましたが、スポークの数だけ無理をしないといけないと考えたら、それはそれで滅入ってきました…次回に続く。

今回の再生作業

まずはホイールを外すところから 次にニップルをゆるめ…られず

お恥ずかしい話ですが、これまで自分でタイヤ交換ってものをやったことがなかったんですよね。人がやるのを見守ってきたことは何度もあるんですけど。とりあえずホイールを外すのは簡単にできました。ホッ。

お恥ずかしい話ですが、これまで自分でタイヤ交換ってものをやったことがなかったんですよね。人がやるのを見守ってきたことは何度もあるんですけど。とりあえずホイールを外すのは簡単にできました。ホッ。

ところがこのあと、ビードを落とすのに大苦戦。タイヤレバーを使い、どこか一箇所はめくれるのですが、そこからさらに広げてレバーを突きさそうとすると、タイヤが張っていて奥まで差し込めない…。汗グッショリ。

ところがこのあと、ビードを落とすのに大苦戦。タイヤレバーを使い、どこか一箇所はめくれるのですが、そこからさらに広げてレバーを突きさそうとすると、タイヤが張っていて奥まで差し込めない…。汗グッショリ。

悩むこと数十分、レバーを持つ手と逆の手でタイヤを向こう側に押し出してやることで、レバーがうまく差し込めることが判明。一度コツをつかんでしまえばこちらのもの。ペロペロペロ~ンとむいてやりました。

悩むこと数十分、レバーを持つ手と逆の手でタイヤを向こう側に押し出してやることで、レバーがうまく差し込めることが判明。一度コツをつかんでしまえばこちらのもの。ペロペロペロ~ンとむいてやりました。

裸になったホイールと対面、すぐさまニップルをゆるめようと試みる。ところが長期間の放置によるホコリの堆積が原因なのだろうか、ウンともスンともニップルは回らず。自分の力が足りないとかではないと思う。

裸になったホイールと対面、すぐさまニップルをゆるめようと試みる。ところが長期間の放置によるホコリの堆積が原因なのだろうか、ウンともスンともニップルは回らず。自分の力が足りないとかではないと思う。

固着しちゃってるものは仕方ない。早くも手詰まりか。「組み」どころかバラしてもいないこの段階で…。

固着しちゃってるものは仕方ない。早くも手詰まりか。「組み」どころかバラしてもいないこの段階で…。

メンテナンス本の見出しに目がいく。誘惑が襲ってくる。プロに任せればそれが一番早いし安心なのは間違いない。しかし、それでいいのだろうか。これは全国の読者の目が注がれる月刊ガルルだ。よし、やろう! 来月に…。

メンテナンス本の見出しに目がいく。誘惑が襲ってくる。プロに任せればそれが一番早いし安心なのは間違いない。しかし、それでいいのだろうか。これは全国の読者の目が注がれる月刊ガルルだ。よし、やろう! 来月に…。

次回予告

やっぱりプロの手を煩わせないで、自力でやってみることにします。プロジェクト完結まであと一歩。パンパンやっちゃいますよ~!

エンデューロレーサーKDX200Rの公道バージョンとして1989年に発売されたKDX200SR。水冷2ストロークエンジン・排気デバイスKIPSを装備し、35PSを発揮するパワフルかつ従順なエンジンが当時のオフロードライダーを魅了した。89年の初期型モデルのみ正立フォークを採用しており、リアには現代のモトクロッサーと同じ19インチタイヤを履く。現在、中古市場ではタマ数少なめの稀少車種となっている。
スペック

■エンジン形式 = 水冷2ストローク ピストンリードバルブ単気筒

■ボア×ストローク = 66×58mm

■最大トルク = 3.2kgf・m/7,500rpm

■変速機形式 = 6段リターン

■サイズ(全長×全幅×全高) = 2,175×855×1,225mm

■燃料タンク容量 = 9.5L

■ブレーキ = 油圧式シングルディスク(前後)

■タイヤサイズ = フロント80/100-21 リア100/90-19

■総排気量 = 198cc

■最高出力 = 35PS/8,000rpm

■キャブレター = KEIHIN PE28

■ホイールベース = 1,445mm

■シート高 = 885mm

■乾燥重量 = 107kg

■新車時本体価格 = 38万9,000円

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