掲載日:2018年07月10日 メンテナンス
取材協力/ストレート 文/田口勝己 写真/モトメンテナンス編集部
記事提供/モトメンテナンス編集部
メーカー純正サービスマニュアルを参考にすると、圧縮圧力のデータは、ホンダ横型のノーマルエンジンで12~13Kpa(キロパスカル)。10Kpa以下になると実質パワー感はかなり低下してしまい、元気良く走らなくなってしまう。そんな状況下ではメンテナンスが必要不可欠である。
そんな圧縮圧力の状況を、目で見て確認できる工具が、コンプレッションゲージである。ここでは、ツールカンパニー・ストレートが取り扱い販売しているオリジナル商品を使って、実際にコンプレッション測定した状況をリポートしよう。
ボア×ストロークともにアップしたエンジンは、その排気量に見合った燃焼室容積にしないと、本来のエンジンパワーを出し切ることができない。
バイクのコンディションは「良い燃料」「良い圧縮」「良い火花」があって初めて成立すると言っても過言ではない。良い燃料とは、まさにガソリンのことだ。レギュラーガソリンを入れていたエンジンにハイオクを入れたところ、驚くほど気持ち良くエンジンが回ってバイクが速くなったかのような体感をしたことがあるライダーも多いはず。
近年では、環境問題の影響で、販売されているガソリンの多くに様々な添加剤があらかじめ混ぜられ、それが影響してパワー感が今ひとつ良くないこともある。そんな現代のガソリンを元気にするために誕生したのが、様々なブランドから発売されている「燃料添加剤(清浄剤)」である。規定量の添加によって、明らかにスロットルレスポンスが変わり、商品によってはアイドリング回転数が向上するといった事例もあるようだ。
良い火花というのは、スパークプラグから放たれる火花のこと。強くしっかりした火花を正確なタイミングでスパークすることが大切だ。高性能プラグやプラグキャップ、点火ユニットにスペシャル品があるのも、まさに良い火花を得るための策なのだ。
工具ショップのストレートで購入した高性能なコンプレッションゲージ。測定中に圧縮圧力でホース自体が膨張してしまい、正しいデータを測定できない商品もあるが、このストレート製は高品質な高圧ホースを使っているため安心だ。
そして良い圧縮とは、圧縮気密が保たれているか否かだ。シリンダーヘッドを締め付けるスタッドボルトが、微妙に緩み圧縮漏れを起こすと、それだけでエンジンパワーは著しく低下。吸排気バルブのシート当たり幅が拡がる(摩耗によって)ことでも、圧縮圧力は低下。ピストンリングの摩耗もしかりだ。
つまりパワー感、トルク感が今ひとつ良くなく感じるときには、コンプレッションゲージで圧力測定すれば、ある程度の現状コンディションは理解することができる。
ホンダ横型のチューニングエンジンなので圧縮圧力14.2~14.3Kpaを示している。圧縮圧力の高過ぎも良くない。実圧15Kpa以内で抑えたいところだ。
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