チェーン&スプロケットで駆動系チューン

掲載日:2012年02月07日 購入基礎知識バイクパーツ購入基礎知識    

バイク購入基礎知識

メンテナンスとチューニングを兼ねる駆動系カスタム

燃料やレスポンス、加速に直結する
重要なカスタムポイントを見逃すな!

メンテナンスとチューニングを兼ねる駆動系カスタム

今回のパーツ購入ガイドは、バイクの駆動系を司るチェーンとスプロケット。一部の車両ではベルトやシャフト駆動のものもありますが、ほとんどのバイクが、歯車形状のスプロケットを採用しています。意外と見落とされがちなのですが、実はここに手を加えることでバイクの特性を変えることができるのです。バイクは、エンジンの作り出す回転運動をとりだし、ドライブ(フロント)スプロケットに伝え、チェーンを介してリアホイールのドリブン(リア)スプロケットに力を伝達、ホイールを回転させて走行しています。このスプロケットの歯数を変えることにより、走行特性を変更することが可能です。また、チェーン自体を軽量なものに交換したり、より耐久性のあるものを選ぶことで、ノーマルとは違った性能を引き出すことも可能になります。地味に見えて効果大な駆動系カスタムの基本を、しっかりとチェックしておきましょう!

スプロケットの歯数で変わる加速

メンテついでに歯数を変えて
好みの特性を手に入れよう

スプロケットの歯数で変わる加速

エンジン側についているドライブスプロケット、そしてリアホイール側のドリブンスプロケットはバイクの走行特性を決める重要な部品です。実は、スプロケットの歯数を変更することで、バイクを「加速型」や「高速型」に変えることができるのです。例えば、ドライブ側の歯数が15T(「T」=「Teeth」=一般的な歯数の呼び方)、ドリブン側45Tがノーマルだとします。このバイクを加速型に換えるには、ドリブン側の歯数を増やします。高速型にするには、ドリブン側の歯数を減らすことになります。ここで気をつけておきたいのがドライブ側の歯数変更。まず、ドライブ側で変更した場合、特性の変化がドリブン側と逆になります。また、ドライブ側を1T変えると、ドリブン側で3T交換したのとほぼ同じ変化となるのです。右の表に交換時の変化をまとめておきましたので、そちらを参考にしてみてください。

最後に、ノーマル状態からスプロケットを換える場合、歯数をどれだけ変更するかにも注意が必要です。歯数が変る=スプロケットの大きさが変る、ということになり、ノーマルの長さのチェーンが使えなくなる可能性があります。一般的には2T程度ならチェーン調整で吸収可能な場合が多いのですが、3Tを超えた場合は長さの変更が必要です。また、極端に大きいスプロケットを装着した場合はチェーンが車体に干渉する可能性が、小さいスプロケットを装着した場合は、チェーンスライダーなどの急速な摩耗などが有り得ますので、ノーマルとサイズを換える際は、まずショップに確認されることをおすすめします。

代表的なカスタム用チェーン&スプロケット

軽量化とドレスアップに最適

スプロケットのカスタムでポピュラーなのがアルミ製のスプロケットです。ノーマルの鉄製に比べると耐久性は落ちますが軽量で、カラーも豊富なためドレスアップ効果があります。歯数のバリエーションも豊かなので、思い通りの歯数変更が可能です。パーツショップでも一般的に流通しているため手に入れやすいというのも特徴です。

足元のドレスアップに最適

チェーンのリンクプレートを着色した、ドレスアップ向けのチェーンです。赤や青のほか、メーカーによって豊富なカラーラインアップを用意していることもあります。一般的なチェーンに比べて高価ですが、チェーン自体のグレードが良い場合が多く、耐久性については問題ありません。車体にあわせてチェーンカラーを選ぶのも面白いでしょう。

バネ下を軽量化する競技向け部品

高速で回転するチェーンは、バイクの挙動に大きな影響を与えるため、チェーン自体の軽量化でで運動性を高めることが可能です。チェーンの油分を保持するゴムシールを省いたり、リンクプレート自体を薄肉化することで重量や摩擦抵抗が軽減されているのが特徴です。公道使用不可の表示があるものも存在しますので、購入時は要チェックです。

確実に力を伝える頼もしい味方

大パワーマシンの力を確実に伝えるため、強度を増したものが強化チェーンです。ノーマルから大幅にパワーアップしたバイクや、大排気量スポーツモデルなどに使用されます。ノーマルチェーンより重くなりますが、近年で強さと軽さを両立したものも増えきました。耐久性を重視するならば、強化チェーンがおすすめです。

駆動系変更で広がるカスタムの世界

歯数からチェーンサイズまで
知れば知るほど活用できる

駆動系変更で広がるカスタムの世界

今回のガイドでは歯数変更などに絞ってご紹介しましたが、駆動系カスタムには他の手法もあります。たとえば、古いバイクの太くて重いチェーンを、最新の細くて強いチェーンに交換して軽量化を図る、チェーンコンバートといったカスタムもあるのです。駆動系は普段はあまり気になりませんし、マフラーなどに比べると地味なイメージがあります。しかし、バイクの「走り」に直接関わる重要な部品なのです。チェーン&スプロケットに詳しくなれば、さらにカスタムの世界は広がります。あなたも愛車の駆動系を、一度見直してみませんか?

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