掲載日:2009年07月27日 バイク用品インプレッション
あくまで私自身のこだわりだが、ライディングギアの中でも、「足元」のアイテム選びは重要なポイントだと考えている。なぜなら、ジャケットやヘルメットは「降りれば脱げる」が、シューズやブーツは「降りても脱げない」からだ。キャンプサイトなどで荷物を解いた後ならともかく、ツーリングの立ち寄り先でブーツを履き替えるということはまずないだろう。一度走り出せば“朝から晩までお付き合い”するだけに、シューズやブーツ選びは慎重にならざるを得ないのだ。
だからこそ、快適なライディングはもちろん、ツーリング先で歩き回るのも苦にならず、その上で防水仕様となっているのが、バイク用シューズとして求める基本条件。スペック上これにあてはまるアイテムということで、今回はRSタイチの「001 WP. ライディングシューズ」をセレクトした。ライディングウェアなどで有名な同社だが、シューズでの実力はどれほどのものか。“テストは厳しい方がいい”という担当の独断で、一泊二日往復1,400kmのツーリングにて酷使してみることにした。
まず、第一条件である「快適なライディング」については満足のいくレベル。レーシング系アイテムのようなダイレクトな操作感とはまた違った、柔らかめのソールがしっかりとステップをホールドしてくれるため、安定したステップワークが可能だ。また、厚手のクッションが包み込むように足首をホールドしてくれるため、足元の一体感はなかなかのもの。第2条件である「ツーリング先の歩き易さ」だが、世界的にも評価が高いビブラム製のソールを採用しており、足場の悪いところでも滑りにくく、それでいて軽量なため歩行時の疲れがとても少ない。今回はツーリング先の散策だけでなく、観光地で鍾乳洞を踏破してきたが足元に不安無し。濡れた岩場でも普通の靴と同じように歩くことができた。そして最後の「防水性」も予想以上に高く、雨が降りしきる高速道路でも、ブーツカバー入らずの防水性能を発揮。だが、その代償として通気性は若干物足りなさを感じたのも事実だ。今回のテストでも、足が若干ムレ気味となってしまった。とはいえ、防水性は通気性とトレードオフな場合が多いので、個人的には許容範囲という評価だ。
結果として、「001 WP. ライディングシューズ」はツーリングユースにおいて十分に実用的なものだった。特にバイクを降りた時の歩き易さは好印象で、旅先でいろいろ見てまわりたいライダーにはもってこい。タフで使い勝手の良いシューズとして、この価格帯ならバリューフォーマネーだ。最後に、このシューズのサイズ選びのポイントについてアドバイスをひとつ。実際に試着していただくと分かるが、一般的なものとくらべるとサイズが大きめだ。購入の際は目安として普段より一回り小さいサイズを選択することをオススメする。
世界的に有名なビブラム製のソールを採用。歩き易く、ライディングし易いパターンを選定している。また、鮮やかなレッドはこのシューズのためのオリジナルカラーだ。
シフトパッドは目立たない形状でシューズに取り付けられている。厚みや大きさも適度なもので、長時間ライディングしていても足先が痛くならないように考慮されている。
ブーツのかかと部分には小型のリフレクターが内蔵されている。目立たない大きさとなっているが、これだけでも夜間の被視認性が大きく変わるため、安全性確保には重要だ。
つま先部分にヤシの実素材、かかと部分にハニカム構造の衝撃吸収材を配置したオリジナルインソール。コシのある柔らかさを持っているため、歩行時に疲れにくくなっている。
内側のクッション素材は厚手になっているため、足をソフトにホールドしてくれる。気温が高い時期は若干蒸し暑さを感じるが、オールシーズンで使うなら気にならないレベルだ。
防水性能はハイレベル。シャーリングの部分も防水加工となっているため、走行時も雨水が浸入しにくい。大雨のなか高速道路を走行しつづけても足が濡れることはなかった。
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