掲載日:2014年08月28日 バイク用品インプレッション
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
ブルートゥース(Bluetooth)ヘッドセットは、もはやツーリング派の必須アイテムともなってきた。とくにここ数年、モーターサイクルショーでもブルートゥースインカムを扱うブランドのブース出展が目立っており、このアイテムの認知度が飛躍的に向上している。
中でも注目したいのが、インカム(通話=インターコム)機能を持たないヘッドセットだ。つまり、スマートフォンやナビゲーション、音楽プレイヤーなどのモバイル装置との無線接続を可能とするもので、シンプルな機能ゆえ操作が簡単なのも特徴だ。ソロツーリングがメインというライダーにはうってつけのアイテムといえる。
今回紹介するのは、KEMEKOからリリースされた『KR02』だ。このヘッドセットの特徴はなんといってもその小ささだ。本体の全長は60mmほど、高さは7mmという薄さに収められているばかりか、スピーカーと一体式になっているため、ヘルメット内部に装着できてしまうのだ。バイク用ヘッドセットとしては、おそらく世界初となるコンパクトさではないだろうか。
通信規格はブルートゥースV2.1だから、スマートフォン、ナビゲーションなどのほとんどに対応している。プロファイルはHSP、HFP、A2DP、AVRCPに対応しており、スマートフォンの自動着信機能も備えている。着信音がスピーカーから聞こえたら、マイクに向けて声を入れれば自動着信する仕組みだ(走行音では反応しないようなっている)。
操作ボタンはわずか2個と非常にシンプルだ。ただしマイク近傍に小さなボタンが設置されているため、とくにフルフェイスヘルメットに装着した場合は走行中の操作は難しいのが玉にキズだが、あらかじめ走行前に各種設定をしておくことで対策できる。
ヘルメットへの装着は面ファスナーで行う。本体にあらかじめ面ファスナー(凸側)が取り付けられているので、ヘルメットによってはそのまま装着できる(両面テープ付きの凹面ファスナーも付属)。ペアリングの後、スマートフォンで通話をしてみた。走行中は音が小さく、走行ノイズもあって聞き取りにくかったが、スマートフォンの音量を最大にしたうえでKR-02のボリュームを最大にセットして再度試してみると、なかなかの音質。ナビ音声や電話の声もきちんと聞き取れる。さらにスピーカーの位置を微調整してみると、さらに音が明瞭になった。
インカム機能を持たないKR02だが、携帯電話の圏内であれば通常の通話に加え、アプリを使ったスカイプやラインといったSNSを経由させることでのインカム通話は可能だ。都市部での移動はもちろん、高速道路近辺へのツーリングならインカムとして使える点は覚えておきたい。
ナビ音声を聞く、スマートフォンで通話する、という用途に適していると言えるだろう。1万円を切る実売価格も魅力のひとつだし、シンプルな機能とコンパクトな本体に魅力を感じたら試してみる価値はあるだろう。
左右スピーカーと一体になった本体とマイク、この3ピースのみの構成。ヘルメット内部に収納できるため、装着が容易なことの他に、ヘルメットの外観にも影響しない。
左側スピーカーに本体が収納されており、長辺60mm、薄さ7mmという超コンパクトさを実現している。充電は本体から延びるUSBケーブルを介して行う。フル充電まで約3時間。
音量調整用のボタンが電源オンオフ、ペアリング、着信などの機能にも対応する。電源オンやペアリング時はそれぞれのボタンがLED発光(赤と青)し、本体の状態を知らせる。
スピーカーにはあらかじめベルクロテープが装着されている。右側スピーカーにはオンオフスイッチが備わっているので、音声のみを聞く場合はオフにすることも可能だ。
装着は付属のベルクロテープによって行うため着脱も容易。ジェットヘルメットはもちろんフルフェイスへの装着も可能だ。本体をカバーするイヤーパッドも付属される。
スピーカー、マイク、本体が一体となっているため、システムは非常にシンプルだ。充電用USBケーブル(Aタイプ‐ミニBタイプ)とACアダプターが付属する。
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