VENTURA（ベンチュラ）ツーリングギア

掲載日：2014年04月16日バイク用品インプレッション

撮影・文／野岸泰之

バイク用品インプレッション

4種類に組み替え可能なキャリアと
装着簡単なバッグの積載システム

ふだんはなるべく身軽に乗りたいけれど、ツーリングでは荷物を簡単に、しっかりと固定したい……そんなライダーの悩ましい願望にしっかり応えてくれるのが、ニュージーランドで生まれた、ベンチュラのバイクパックシステムだ。

これは簡単に言うと、マシンに装着したベースブラケットに、キャリアなどさまざまな形のアタッチメントラックを差し替えて装着できるもので、オプションのパックと呼ばれるバッグ類と合わせ、必要性や状況の変化に応じてさまざまなバージョンを使い分けられる。さらに、ワンタッチで荷物を積載できるシステムにもなっているのがポイント。

基本のベースセットには車体に固定するLブラケットと、タンデムライダーのためのグラブハンドルが付属。オプションとして、通常のキャリア状のフラットラックやスポーツラック、大型のバッグを差し込んでワンタッチで固定できるパックフレームまで、4種類もの形態に変化させることができるのだ。

たとえばふだんは小さく邪魔にならないフラットラックを装着しておいて、タンデム時にはグラブバー、ロングツーリングにはパックフレームという具合に、必要に応じて組み替えればいいので、スマートかつ実用的なバイクライフを実現できる。

アタッチメントフレームの組み替えは、ネジを緩めてパイプ部分を差し替え、再びネジを締めるだけ。パイプ径は太くがっしりとしており、ガタつきは皆無だ。それに加えてネジはダブルロックとなっているから、走行中に緩む心配もない。パックと呼ばれる専用のバッグ類も、組み合わせられる大きさや型のバリエーションが豊富で、好みや荷物の状況に応じて選ぶことができる。

どのパックも、フレームに固定する際にはバックル付きベルトやマジックテープなどで、簡単かつ確実に固定できる。これが驚くほど楽で、なおかつ安心感がある。特に大きなツーリングバッグとパックフレームの組み合わせは、バッグの背にあるスリットにフレームを差し込んでバックルを留めるだけ、という簡単さで、ロングツーリング時の荷造りのわずらわしさからライダーを解放してくれる優れものだ。

ベースセットの取り付け対応車種は750車種以上で、ビューエルやドゥカティなど輸入車やスーパースポーツなどでも対応し、積載をあきらめていた人にもうれしい（車種によりシートカウル・フェンダー等に加工が必要な場合あり）。スマートさと安心感を合理的に実現したベンチュラのバイクパックシステムは、ライダーの積載に革新をもたらす、とても便利なシステムと言えるだろう。