掲載日:2013年02月08日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
バイク用のバッグの中でも、ポピュラーなもののひとつがタンクバッグだろう。日帰りツーリングならこれ一つで事足りるし、ロングツーリングやキャンプツーリングなどでも、貴重品やすぐに取り出したいものの収納場所として重宝する。ライダーには長年にわたっておなじみの装備だが、現代のバイク事情に合わせて進化を遂げているモデルも多い。今回紹介するTANAXのMOTO FIZZ スマートタンクバッグLもそのうちの一つだ。
最近ではスマートフォンをカーナビとして使う人も珍しくないが、そのためだけの専用ステーを取り付けるのも面倒なもの。このタンクバッグは「スマート」の名が示すとおり、本体表面のクリアカバー下部にスマホ用のポケットがついている。つまり、ツーリングマップルなど紙の地図とスマホを手軽に併用できるようになる。これによって、紙の地図で大まかなルートや地名を把握しながら、スマホのマップで常に現在位置を表示させたり、ナビゲーションをおこなうことができるのだ。本製品はLサイズでクリアトップ面が大きいため、判型が少し大きめの「ツーリングマップルR」に対応している。
地図とスマホ、この二つを併用するツーリングを実際にやってみると、紙の地図だと曲がるべき細かい交差点を見逃したり、スマホのナビだと拡大縮小が面倒だったりという、お互いの弱点をうまく補完しあって、かなり使い勝手がいいのだ。さらに、スマホ用のクリアポケットの下は小物入れスペースとして仕切ることもできるため、モバイルバッテリーなどの周辺機器を収納するのに便利な構造となっている。
もちろん、タンクバッグとしての基本性能はきっちりと押さえている。タンクへの固定は超強力なマグネットで安心かつワンタッチだし、レインカバーやショルダーストラップにもなる落下防止用のセイフティーベルトなど、付属品にも過不足はない。加えて、ファスナーを開くことによって容量が増やせるのも、旅先でお土産を買ったりした際には重宝する。今後、日常生活はもちろん、バイクライフにとっても、スマートフォンの出番はますます増えることだろう。定番の機能を継承しつつ、スマートフォンという機器との親和性を重視したこの商品、これからタンクバッグの導入、あるいは買い替えを考えているライダーには、おすすめできるアイテムといえる。
バッグ上面のクリアトップ部分は、判型の大きなツーリングマップルRに対応したワイドなサイズで見やすい。従来のツーリングマップルに対応したMサイズもラインナップされている。
タンクへの固定は、フラップに内蔵した小型の超強力マグネットで。バッグ底面やフラップ裏も滑り止め素材のため、ガッチリ固定される。取り付け可能はスチールタンクのみとなる。
ノーマルでは容量が9Lだが、ファスナーを開ければ17Lへと素早く容量がアップ。便利な機能だが、高さが10cm上がるため、マシンのハンドルポジションによっては注意が必要だ。
トップのクリアカバーのライダー側に、スマートフォン用のポケットを装備。これにより、スマホでマップやナビを利用できる。コードホールがあるため、イヤホンなどの使い勝手もいい。
レインカバーが付属するので雨の日も安心。上部がクリアになっているので、地図の確認も容易だ。また、容量アップ時に対応し、カバーを絞るドローコードも2段階で調節可能。
有料道路の料金所などで、一時的にグローブを脱いだ際にパッと挟んで保持しておくのに便利なゴム製ホールディングコードを装備。ロックつきのため、締め具合もワンタッチで調節可能。
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