掲載日:2012年10月12日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
最近ではライディングウエアの素材も多岐にわたるようになってきたが、バイク乗りにとって原点といえるのは、やはり革だろう。高機能な化学繊維のウエアにはないファッション性や安心感、そして何より「自分はバイク乗りなんだ」と強く意識させる作用は、革ならではの良さといえる。
MOTO FIELDのMF-LP38カーゴレザーパンツは、その名のとおり、カーゴパンツスタイルのレザーパンツだ。パッと見て目を引くのは、これぞカーゴパンツという、太ももの両サイドに配された大きなポケット。バイク用の革パンツといえば、スリムなシルエットのものが多いイメージだが、こんなデザインの選択肢があることが、素直にうれしい。このポケットはもちろん飾りではなく、実際にモノを入れることが可能。あまり分厚い物は入れられないが、スマートフォンやバンダナなど、マシンにまたがったままの体勢でもスッと手が届く位置にあるので、意外と重宝する。
もう一つの大きな特徴が、足元の裾部分だ。ファスナーの下、10cmがいわゆる「切りっぱなし」になっていて、カット調整が可能。サイズ自体、M~4L、キングサイズの5~6Lまでの7段階もあるのにくわえて、レングスもここまで各自の体形に合わせて調整が可能なのは、非常にありがたいところだ。
素材はバッファローエンボスレザー。いわゆる水牛の革で、適度な厚みとコシがあり、履いた際には安心感がある。よく見ると表面には細かい網目状の模様があり、光の具合によって独特の光沢が生じ、レザーならではの風合いを醸し出している。裏地にはすべりのいいサテンを採用しているため、足入れがスムーズな点も、ユーザーのことをよく配慮しているな、と感じた。
レザーパンツとしてはリーズナブルな価格設定でもあり、革パン初心者の入門用としても存在価値がある。また、普段からカーゴパンツを履きこなしているカジュアル派にもオススメできる一品といえるだろう。
カーゴパンツスタイルの要といえる、太もも部両サイドのフラップ付き大型ポケット。マチがなく、シルエットのことを考えてもあまり厚い物は入れられないが、スマホ程度なら余裕で収納可。
フロントのポケットは、ウォッチポケットを装備したウエスタンスタイルで、ジーンズと同様のもの。こちらも実際に使えるが、シルエットのためにはあまり大きな物は入れないほうが無難だ。
裏側は赤いメーカーロゴ&マークがアクセントとなる。裏地にはすべりがいいサテン地を使用。立って履く際など、足がスムーズに入らないとバランスを崩しがちだが、これなら心配無用。
ふくらはぎの部分にはファスナーがあり、脱着は楽。ファスナー下には約10cmの余裕があり、足の長さに応じてカット処理ができるようになっている。ちなみにそのままだとかなり長い。
ヒザ部の裏側にはポケットがあり、薄手のソフトプロテクターが内蔵されている。必要に応じて着脱できるのはもちろんのこと、ベルクロによって装着する位置の微調整が可能となっている。
お尻部分の両側にも、ボタン付きのフラップポケットを装備。バックスタイルの装飾的な意味合いが強いが、もちろん実際に物を入れることも可能。ボタンはメーカーロゴ入りのオリジナルだ。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!