掲載日:2012年04月06日 バイク用品インプレッション
撮影・文/野岸 泰之
愛車のタイヤ空気圧の点検、整備用にあると便利なのがエアコンプレッサーだ。しかし、本格的なものは大きくて場所を取るし、ホームセンターで売っているものは、主としてクルマ用に考えられており、携帯性もデザインもバイク用としては不向きなものが多い。
今回紹介する「Wunderlich AIRMAN 12V携帯エアコンプレッサー」は、車両から12Vの電源を供給するタイプのエアチャージャーで、バイクの使用にベストマッチするほか、四輪車でも使用することができる商品だ。
メーカーであるWunderlich(ワンダーリッヒ)社は、BMW Motorradのカスタムパーツを多く手掛けるドイツの会社で、幾多のレースやラリーに参戦し、その技術を製品開発に生かしている。厳選された上質の素材と緻密な設計から生み出される製品は、いかにもドイツのメーカーらしい質実剛健なもの。このAIRMAN 12V携帯エアコンプレッサーに関しても、その設計思想は一貫している。
まず驚かされるのは、本体のコンパクトさ。表面積は文庫本を若干大きくしたぐらいで、厚みもそれほどなく、ちょっとした弁当箱ぐらいの雰囲気だ。重さもわずか0.6kgと軽く、まさに手のひらサイズ。濃いめのグレーに黄色いパーツがアクセントとなっているボディは、微妙にくびれた流麗なライン。ケーブル類はすべて本体に収納され、使わないときにブラブラすることがないのも、よく考えられた機能的なデザインだ。
もちろん、本来の機能であるエアチャージに関しても申し分ない。これだけコンパクトなボディにもかかわらず、最大10気圧の高出力を誇り、アナログ式のエアプレッシャーゲージまで装備している。スイッチをオンにした際の、ブルブルという作動音は静かとはいえないが、この手のコンパクトなエアコンプレッサーではどの製品も似たようなもので、昼間の使用なら問題ないレベルだ。
バイクにシガーライタープラグを装備すれば、いつでもセルフで空気圧をチェックでき、ツーリングやレース等に持ち出すことも苦にならない。快適な走りのコンディションを保つためにも、ぜひとも持っておきたい一品といえる。
本体の下部は空洞になっており、そこに巻いた電源コードを収納できるようになっている。シガーライタープラグの部分も差し込んで収まるように考えられているのはさすがドイツ製、合理的だ。
本体の上部には、アナログ式のエアプレッシャーゲージを装備している。10bar(10気圧)まで表示できるほか、ヨーロッパやアメリカなどで使われることの多い、psi表示にも対応している。
写真を見れば一目瞭然だが、スマートフォンと比べても、これくらいの面積しかない。いかにコンパクトな作りかがわかるというもの。重さも0.6kgと軽量で、バイクに積んでも邪魔にならない。
車体から電源を取るソケット。一般的な乗用車に使われるシガーライタープラグのほか、BMWなどに装備されるヘラーソケットにも対応。赤いカバーを押し下げることで形状が変化する。
本体上部の黄色いフタを開けると、収納ポケットになっていて、便利なアダプターが入っている。ボールなどに空気を入れるのに便利な針状のものや、浮き輪などに使えるものなど3種類を装備。
タイヤに空気を入れるためのエアホースも、使わないときは本体ミゾにはめ込んで収納しておける仕組み。本体にピッタリ収納するためか、ホースが若干短めなのが少々残念なポイントだ。
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