モトーリモーダ フェラーリ ロッソ

掲載日:2010年09月13日 バイク用品インプレッション    

バイク用品インプレッション

イタリアの名車フェラーリ
そのエンブレムを配したヘルメット

イタリアの高級スポーツカーとして、そしてF1などを牽引するモータースポーツ界の盟主として、世界にその名を轟かせているフェラーリ。バイクファンのなかにも、その歴史やストーリーに共感する熱烈なファンが多いことだろう。一流ブランドとしてのイメージも強いことから、数多くのオフィシャルグッズも販売されている。しかし、バイク用のアイテムとなると意外にもその数は少ない。

今回テストしたのは、そのフェラーリのオフィシャルライセンスを取得して販売される貴重なヘルメット、モトーリモーダの「フェラーリ・ロッソ」である。名車「360チャレンジストラダーレ」をモチーフにしたカラーリングの帽体には、あの跳ね馬のエンブレムがアレンジされ、ヘルメット後部には“Ferrari”のレタリングが誇らしげに輝いている。また、生産自体も本国で行われている正真正銘の“Made In Italy”ということで、塗装の美しさなども抜群。コレクションのひとつとしてディスプレーするだけも楽しめそうだ。

さて、使用するのがもったいないと感じるほどのフェラーリ・ロッソではあるが、実際にテストしてみるとヘルメットとしての快適性もまずまずだと感じた。帽体はかなり浅い設計で後頭部や頬をカバーする面積が少ないが、その分軽量。安全確認などで頭部を振ってもブレが少なく、結果的に疲労感も軽減される。また、ベンチレーションは特に設けられていないが、首周辺の露出が大きいことにより蒸れ難く、その必要性を感じさせない。突起するパーツが少ないので風切音も少なく静粛性もなかなか優秀。このヘルメットのアイコンともなっているスタイリッシュなシールドのヒンジは、クリック感のないフリクション方式だが、「スッ」とスムーズに作動する感触に高級感が漂う。視界が広いというのも美点である。

一方、純粋な装備品として評価した場合、組み合わせるバイクを選ぶというのも事実だ。デザイン上、風雨が口元を直撃するためウインドプロテクションを持たないバイクで高速巡航するのは快適ではない。時速100kmに迫る速度となるとかなり厳しいという印象だ。高速道路を走行可能な安全性を確保して安全基準をクリアしているが、この洒落た雰囲気を考えても長距離ツーリングでハードに使い倒すヘルメットでもなかろう。街乗り用としては実に楽しいヘルメットだし、ジョークとしてチープな車両と組み合わせるのも面白いと感じた。

モトーリモーダ フェラーリ ロッソ

名車「360チャレンジストラダーレ」をモチーフにしたカラーリング。塗装は非常に丁寧で、普段使いにはちょっともったいないと感じるほど。

フェラーリのエンブレム

名車「360チャレンジストラダーレ」をモチーフにしたカラーリング。塗装は非常に丁寧で、普段使いにはちょっともったいないと感じるほど。

シールドのヒンジはフェラーリのレースホイールハブを再現したデザイン。クリックはないがその感触には高級感が漂う。

デザインされたシールドのヒンジ

シールドのヒンジはフェラーリのレースホイールハブを再現したデザイン。クリックはないがその感触には高級感が漂う。

内装の素材はドライな感触で快適。後頭部から首にかけての面積が少ないため、通気性は想像以上に良好。蒸れも少なく快適だ。

ドライ感が強い内装

内装の素材はドライな感触で快適。後頭部から首にかけての面積が少ないため、通気性は想像以上に良好。蒸れも少なく快適だ。

ベルトのバックルはラッチ式。毎回適切な締め具合に調節できるメリットがあるが、受け側ベルトが短いこともあって慣れないと使い難い。

バックルは独特の機構

ベルトのバックルはラッチ式。毎回適切な締め具合に調節できるメリットがあるが、受け側ベルトが短いこともあって慣れないと使い難い。

オプションのスモークシールドに交換することも可能。引き締まった印象となる。交換作業にはヘキサゴンレンチが必要。

スモークシールドもあり

オプションのスモークシールドに交換することも可能。引き締まった印象となる。交換作業にはヘキサゴンレンチが必要。

突起物が少ないので風切音も小さく、静粛性は高いレベルにある。口元が露出しているため、高速巡航には不向きだ。

軽量コンパクトな帽体

突起物が少ないので風切音も小さく、静粛性は高いレベルにある。口元が露出しているため、高速巡航には不向きだ。

モトーリモーダ フェラーリ ロッソ

価格/37,800円

問合せ先/モトーリモーダ

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