掲載日:2010年09月07日 フォトTOPICS
取材・文・撮影/ バイクブロス×マガジンズ編集部 ナベ
取材協力/ヤマハ発動機
すっきりと洗練されたEC-03の外観。片支持式のリアホイール周辺に当然マフラーはなく、ゼロエミッションを実現したクリーンなイメージが強調されている。
ついにヤマハのエレクトリックコミューター「EC-03」が街中を走り始めた。シンプルで洗練されたデザインはいかにも同社らしい仕上がりで、恐らく女性ユーザーからも支持を集めることだろう。しかし、この未来的な2輪車を正しく認識するには、そのコンセプトを理解しておく必要がある。このEC-03でヤマハが目指したのは “スマート・ミニマムコミューター”。いわゆるゼロエミッションを実現しつつ、性能的には都市部半径5km圏内の移動に軸足を置いているのだ。このレンジは現在ガソリンエンジンの原付を利用しているユーザーの移動範囲と重なる部分も大きいが、完全な代替になる存在ではなさそうだ。しかし、ニーズがそのコンセプトに合致するユーザーにとっては、その経済性や排気ガスなどを一切排出しないクリーンで知的な仕事ぶりが大きな魅力となるはずだ。Passol-LやEC-02で既に電動バイクを市販した経験を持つ同社だけに、EC-03への期待は一際大きい。果たして、ヤマハが提示する“スマート・ミニマムコミューター”の実力は如何に。じっくりと味わってみることにした。
今週公開の試乗インプレッションに先立ち、今回はEC-03のディティールをフォトトピックスでお届けしよう。
01リアスイングアームと一体化した超薄型パワーユニット。アクセルを開けるとステッピングモーターのような感触が伝わる。滑らかな走行性能を可能としている。
02リアスイングアームは片支持式で、パワーユニットの反対側はすっきりとした外観となっている。ブレーキはドラム式だが、コントロール性は悪くない。
03テレスコピック式のフロントサスペンション。足回りは前後ともにダンパーが控え目でシンプルなスプリング式という印象。ストロークはやや不足気味。
04超シンプルなステップまわり。機能的に不満はないが、やや足先の安定感に欠ける印象。フレームはアルミ合金製で車体の軽量化に貢献。
05シートカウル内には充電器や50ボルトの高エネルギー密度リチウムイオンバッテリーなどを格納。スムーズな発進と街乗りに十分な航続距離を実現している。
06キーロック式のシートを跳ね上げると充電用のコードが現れる。高性能な充電器を内蔵し、フル充電にかかる時間は約6時間。平均的な電気代は約18円。
07シンプルだが視認性に優れるメーターユニット。3つのボタンで運転モード(標準モード/パワーモード)の切替、4桁の暗証番号などを設定できる。
08原付などと同様の操作系で運転に戸惑うことは皆無。スクーターと同じで左側レバーがリアブレーキ。ハンドルグリップはやや低めだが、多くのユーザーに適合する高さだ。
09右側グリップにはスイッチ類がない。フロントブレーキはドラム式だが、動力性能に見合った制動力を発揮する。ただしタッチややや硬め。
10収納スペースをほとんどもたないEC-03だが、シート下には辛うじてコンビニフックを装備している。これ以上の荷物を積載するにはオプション装備が必要だ。
11女性ウケしそうなシンプルかつ可愛らしいフロントマスク。当然ライトは常時点灯だが、高性能リチウムイオン電池により明るさは非常に安定している。
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