カブ生活

ゆるカブ第百五十回「CT125で東京の秘境を探訪」

掲載日:2021年05月09日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

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ここは東京都檜原村の鋸山林道起点です。都心から一般道を2時間弱走ってたどり着く山中でして今回の目的地の神戸岩(かのといわ)のすぐ先に林道の起点があります。入り口にはゲートがあり、残念ながら一般車両は通行止め。いまから約35年前、わたしが初めてDT125で走った林道はここだったなぁ。

ジュラ紀の峡谷は神域への扉か!?

抜けるような青空に誘われて都心から西へ。久々にCT125で向かったのは東京都唯一の村(本州限定)、檜原村にある「神戸岩」(かのといわ)です。仰ぎ見る約100mの高さの岩壁はジュラ紀(約1億9960年~約1億4550年前)の岩盤。チャート層という火打ち石にも使われる硬さの岩質は気の遠くなるような年月の浸食に耐え、山中の岩戸となってそそり立っております。

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「神戸岩」周辺の地図を読むと岩間の延長線上が大岳山で大獄神社の奥宮があります。一説によれば「神戸岩」は神域への扉のように見えるとも。バイクは看板が立っている駐車場(美麗なトイレあり)に駐輪しましょう。

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新緑のまぶしい山中です。右側の岩壁の高さは約100m、左側は約80m。眺めていると岩の扉が開いているように見えてきました。

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熊出没の注意看板があります。直後に出合った地元の方にも「熊に気をつけてね」と言われました。山中はツキノワグマの生息地です。

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さて、道案内に従って進むと小さな滝が続く峡谷へと導かれます。渓流を跨ぐ木橋を渡りハシゴで岩を乗り越えアドベンチャー気分。足元が滑りやすいのでご注意を!

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岩壁ぞいの順路は鎖場になっていてすれ違うのも難しそう。岩壁の間はわずか4mほどという狭いところもあり、まさに峡谷です。

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谷底は小さな滝が連続し青みを帯びた美しい水が流れています。

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訪れる時間によって素晴らしい景色が眺められそう。早朝はどんなでしょう。

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峡谷を抜けた先にある「神戸隧道」で駐車場へ戻ります。トンネル内は灯りなし。長さは130mほどですがカーブしているので出口は見えず一部は真っ暗。滴る水も多いです。安全のためにライト持参をお薦めします。

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神戸川の峡谷を跨ぎ神戸隧道と鋸山林道起点へ向かう橋の上です。奥にハシゴが見えるかな。

神戸岩の峡谷はハシゴや鎖場などワイルドな要素もたっぷり。距離にするとほんの100mほどの規模ですが巨大な岩壁に包まれ、水音や鳥の声を聞きながら歩くと清らかな世界に触れているようで心が穏やかになります。もしかして神話に登場する"天の岩戸"ってこんな感じかなぁ。こちらは地元の方にとって"神域"ですから居ずまいを正して訪れたいものです。なお、東京都が緊急事態宣言を発令した4月25日から駐車場が閉鎖されました(檜原村HPより)。訪れる際は情報を確認のうえ、万全のコロナ対策をお願いします。

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