
掲載日:2017年06月18日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/小松 男 写真/真弓悟史(走行写真)、バイクブロス・マガジンズ編集部
2017年型のスモールデュークでは、この125 デュークと390 デュークが1290 スーパーデューク RをイメージさせるスプリットタイプのLEDヘッドライトとなった。デザインはKTMのモデルからアパレルまで一手に引き受けるキスカ社によるものだ。
同クラスのネイキッドモデルで初採用となったフルカラーTFTディスプレイ。スピードメーター、タコメーター、残燃料計、水温系などの基本的な計器の他、様々なインフォメーションを表示する。オプションの「KTM MY RIDE」を導入することでスマートフォンと連動させることが可能だ。
ハンドル左側のスイッチボックスには、十字タイプのファンクションスイッチが装備されており、TFTディスプレイ内での表示操作ができるようになっている。操作性が良く直感的に扱えるので、とても便利だ。
テールランプ及びウインカーもLEDが採用されている。とても明るいため他車からの視認性も高い。新設計のシートフレームに伴い、テールカウルの形状も変更されており、より精悍なイメージとなっている。
従来モデルと比べて2.4リットル増えた容量13.4リットルの燃料タンク。スチール製の燃料タンクを挟むように左右のパネルが設置されている。膝が当たる部分が滑らかになり、より一層スポーツライディングに適した形状になっている。
ライダーとパッセンジャーでセパレートタイプとされたシート。従来モデルにあったパッセンジャー用のグラブバーは無く、シートカウルの裏に握るための溝が設けられた。オプションでエルゴシートも用意されている。
690 デューク Rと同じ規格で設計、製造されている鋳造スイングアーム。ハシゴ状の独特な形状によりよじれに強く、軽量かつ高剛性を誇る。ステップはメインボルトがスイングアームと共締めとされている。
オープンカートリッジ、スプリットテクノロジーなどが採用された新設計フロントフォークには、BYBRE製のブレーキキャリパーがラジアルマウントされる。ABSはBOSCH製が使われている。
従来モデルではボディ下部に設置されていたサイレンサーは、右サイドへと移設された。コーナー時のバンク角を稼ぎつつ、容量を確保した異形断面としている。タンデムステップがサイレンサーハンガーと兼用となっている。
排気量125ccの4サイクルシングルエンジンを搭載。エンジンの基本的な設計自体は従来モデルを踏襲。マネジメントのセッティング変更によりパワーバンドを拡大しており、低回転域から高回転まで扱いやすい。
新設計のWP製リアショックは、プリロードの調整が可能でソロ、タンデム、荷物積載時など、シチュエーションに合わせてセッティングができる。動きが良くロードインフォメーションを的確にライダーへと伝える。
メインフレームと別体とされたシートフレームは、デザインとしてあえて見せることにより、イメージを一新させている。それに伴いシートカウルも変更され、裏面にはパッセンジャーがグリップとして使える溝が施された。
小型であってもシート高は830mmあるため、身長155cmの女性がまたがると不安アリ。しかし車重が軽いので、慣れによって解消されるかもしれない。ちなみにスモールデュークのシート高はすべて同じ設定だ。
価格(消費税込み) = 51万円
※表示価格は2017年6月現在
装備、性能、スタイリング。どれをとってもクラスを超越していると言い切れる完成度の高さ。新型125DUKEはプレミアムライトウエイトスポーツとして進化を遂げた。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブ
■総排気量 = 124.7cc
■ボア×ストローク = 58×47.2mm
■最高出力 = 11kW(15HP)/10,000rpm
■最大トルク = 12N・m/7,500rpm
■トランスミッション =6速
■全長×全幅×全高 = 2,072mm×760mm×1,109mm
■車両重量 = 139kg
■シート高 = 830mm
■ホイールベース = 1,357mm
■タンク容量 = 13.4リットル
■Fタイヤサイズ = 110/70 ZR 17
■Rタイヤサイズ = 150/60 ZR 17
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