KYMCO K-XCT125
KYMCO K-XCT125

KYMCO K-XCT125 – 想像以上の元気な走りにオドロキ

掲載日:2014年10月17日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之

KYMCO K-XCT125の試乗インプレッション

KYMCO K-XCT125の画像

80年代のターボ車を思わせる加速と
キレのいいコーナーリングが共存

K-XCT125の加速を言い表すとしたら「スロースターターの爆速追い越し型」とでもいえるだろうか。エンジンをかけ、グイとアクセルをひねった際のスタートダッシュは、ブオーというエンジン音の高まりとは裏腹に、のんびりしたものだ。この車格と車重だから仕方がないか……と思ってのんきに構えていると、びっくりさせられることになる。デジタル式のスピードメーターの動きは、20~25km/hまでは読み取れるが、それ以上になると爆発的な加速力のため、数字が動きすぎて判別できない。それほどまでに、モリモリとしたパワーを感じさせる劇的な加速とスピードを実感させてくれるのだ。この、80年代の国産四輪車に見られた“ドッカンターボ”的な走りは意外と爽快で、信号ダッシュでは他のバイクをあえて先に行かせ、少しあとからグワーっと追いつき、サッと追い越すことも可能な実力を秘めている。

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一旦スピードに乗ってしまえば走りとハンドリングは軽快そのもの。1450mmというこの車格にしては短めのホイールベースはキビキビとしたコーナーリングワークを実現させてくれるし、高めのシートポジションからパタリと車体を倒し込むと、ダイナミックな旋回運動を楽しむことができる。フロントはΦ260mmのウェーブディスク、リアにはΦ240mmのディスクブレーキを配し、ともにステンレスメッシュホースを採用するなど、制動フィーリングもストッピングパワーも十分。フレームにダブルクレードルを採用することで、ハイスピード走行にも不安のない車体剛性を手に入れている。今回は街中での試乗のため、サーキットのような思い切った倒しこみはできなかったものの、メーカーではクラス最高の40°というバンク角を実現した、とうたっているので、走行条件にマッチしたタイヤを履けば、かなり元気な走りを楽しめそうだ。また、シートが高めということはアイポイントも高いわけで、そこから得られる広い視界は走行中のストレスを減らし、危険予知を容易にしてくれるなど、プラスの効果もあると感じた。

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大柄な車体とパワフルなエンジンがもたらす余裕の走りは、郊外中心の乗車時間や距離の長い通勤や、2人乗りを含めたツーリングユースなど、幅広いシーンでアドバンテージを感じられるはず。原付2種というクラスを超えたクオリティを実現したK-XCT125は、走りの満足感とともに所有欲をも満たしてくれるマシンといえるだろう。

KYMCO K-XCT125の詳細写真は次ページにて

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