ベスパ LX125 3V
ベスパ LX125 3V

ベスパ LX125 3V – 新開発の4ストロークエンジンを搭載

掲載日:2012年12月19日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/河合宏介

ヤマハ シグナス-X XC125SR(2013)の特徴

ヤマハ シグナス-X XC125SR(2013)の画像

イタリアデザインの造形美と個性
鮮やかで深みのあるカラーリング

『LX125 3V』はスリムで小さくコンパクトなボディーだ。真後ろから見ると、エンジンの両サイドがグラマラスにふくらんでいるのがベスパだったが、『LX125 3V』では、かなりシェイプアップされている。フロントグリルもスリムなデザインなので、12月の試乗では風が入り込んで下半身が寒く感じたほどだ。その小さなふくらみの下の方に、風を取り入れるためのエンジンスリットがある。小さいけれど、昔のベスパの雰囲気が感じられるデザインだと思う。そのうえスピードメーターやグリップ、そしてフロントグリルとボディーの左側面、さらにエンジンにまで、各所にノスタルジックなVESPAのロゴがあり、ビンテージ感も楽しませてくれるのが『LX125 3V』だ。

ヤマハ シグナス-X XC125SR(2013)の画像

シートに座ってみると、単なるクッションではなく腰のあるスポンジという感触。表面は少しザラザラしていて、それが程よい滑り止めになっている。尾てい骨あたりに小さな段差がありストッパーにもなっているので、ホールド感が良くて疲れにくいシートという印象だ。内股が当たるシートの角がえぐれていないので、身長163cm/体重61kgのテスターが乗ると、土踏まずの部分が接地するかどうか、くらいの足付きだった。シートをぐるりと囲むハンドグリップもあるので、取り回しやセンタースタンドの掛け下ろしはしやすい。そのシートから下に向かって、えぐるようにカーブしているラインもベスパの伝統だ。ここをふくらませばメットインスペースの容量が増えるにもかかわらず、あえてそれをせず、初代ベスパ98にも見られる小窓を付けているトコロが粋だと思う。

ヤマハ シグナス-X XC125SR(2013)の画像

気になったところは、せっかくビンテージ感のあるスチールボディーなのに、フェンダーや下回りなどに、少ないながら樹脂製パーツで補っている部分がある点だ。また、ヘッドライトの配光が悪く、少し光が散ってしまうところ。マルチリフレクターだが、なぜかバルブがシーラカンスのように進化せず、昔からある電球のままだ。そのため夜間走行には多少の不安を感じてしまう。これらは、あえて重箱の隅をつつくように見つけたネガティブなポイント。これまでの同メーカーの歴代モデルと比較すれば、格段のユーティリティーの向上が見受けられる。それはベスパの旧モデルオーナーの私が保証しよう。

ヤマハ シグナス-X XC125SR(2013)の試乗インプレッションは次ページにて

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索