ヤマハ BW’S
ヤマハ BW’S

ヤマハ BW’S – フラットで扱いやすく元気に走るスクーター

掲載日:2012年11月07日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/河合宏介

ヤマハ BW’Sの試乗インプレッション

ヤマハ BW’Sの画像

時速60キロでリミッターが効く元気な走り
タイヤの太さとは裏腹に軽快なフットワーク

アイドリングの音質は耳障りではなく、マイルドだと思う。その印象は、アクセルを開けていっても変わらない。ゼロからのスタートは、ほんの少しのタイムラグがあり、時速30キロくらいまではスピードの乗りがダルく感じた。とはいえ、これは4スト50ccスクーターにありがちな加速挙動といえる。BW’Sの楽しさは時速50キロ手前からくる力強い加速だ。この「ひとのび」の走りの有無は、非力なマシンで公道を走る原付ライダーにとって大きな意味を持つ。なお、メーターが時速60キロを指しても、リミッターが効くまでのしばらくの間は加速が鈍る印象はなかった。なお、すべての回転域でフラットな出力特性なので、何かの拍子に間違って大きくアクセルを開けたとしても急加速することがなく、初心者でも安心して乗れると思う。

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大きなヘッドライトが重量物のようにも思えるが、速度域に関係なくハンドリングは軽快だ。直進もコーナリングも実にナチュラル。オフロード風のファットタイヤなので、はじめの印象は接地感だけがやたら強くて、そのうえ足回りが重くて反応が鈍いのかと想像していたら、そんなことはなかった。φ43という太いフロントフォークを採用しているせいだろうか、120mm幅のタイヤで、真っすぐ走っていてもコーナリングでも、ただ素直な接地感と直進安定性がある。ただ軽いだけではなく、コーナーで急にパタンと倒れる感覚もなかった。

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また、わざとペイントや舗装の継ぎ目を踏んでもタイヤは滑らずハンドルもブレず、それどころかワダチを踏んだことにすら気がつかないような感触だった。路面の凹凸や少しゴツゴツした感じのサスの突き上げを、タイヤの厚みがクッションとなりカバーしてくれてるのだろう。なお、決してサスの性能が劣るという意味ではない。よくある50ccスクーターとしては充分な性能を持ち合わせているのだ。BW’Sは、ライダーが積極的にコントロールするのではなく、バイクまかせに走るのが正解なバイクなのかもしれない。走りに関しては見た目ほどの尖った性能は見受けられないが、バランス良く充分な性能を持ったスクーターだ。遊び心あふれるオフロードスタイルなので、都会を走っていても、まるで野山を駆け抜けているようなイメージを楽しむことができるだろう。

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ヤマハ BW’Sの詳細写真は次ページにて

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