キムコ レーシング 125Fi
キムコ レーシング 125Fi

キムコ レーシング 125Fi – ストリートでも扱いやすいスクーター

掲載日:2012年05月29日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/河合 宏介

キムコ レーシング 125Fiの試乗インプレッション

キムコ レーシング 125Fiの画像

トルクフルで安定したライディング
動力性能と実用機能のバランスが絶妙

車名やエッジの効いたエクステリアから、尖がった走りをイメージするかもしれない。しかし、このレーシング125Fiは、パワフルさと素直なハンドリングという優れた動力性能が、運転のしやすさに見事に昇華されているモデルといえる。たとえば、エンジンパワーは全域でボリュームがあるのだが、強いてあげるなら低中速の加速が得意といえる。アクセルを開けた瞬間にドカンと加速するのではなく、背中を押されるようにトルクフルに加速するのである。そのため、信号からのゼロスタートや登り坂、そしてタンデム走行でも安定して運転することができる。時速20キロから40キロくらいが、アクセルを開ける右手にバシッとついてくる印象だ。そこから60キロくらいまで、ジェントルに加速してくれる。減速については、リアがドラムブレーキ採用となっているが、フロントと併用することで充分な減速力があると感じた。

キムコ レーシング 125Fiの画像

リアサスペンションのプリロードを3段階の真ん中(初期値)にしてテスター(身長163cm)が座ると、両足の靴底中ほどくらいまで接地するシート高。バンク角を確保するためにフロア位置は比較的高く設定されているが、フルフラットなので窮屈感はなく、足の自由度は高い。37°という深いバンク角があるので、切り返しなどで思いっきりリーンアウトの体勢になって車体を倒しても、スタンドや車体を擦るという不安もなく旋回できる。ハンドルの切れ角も大きいので、取り回しで苦労することも少なそうだ。キャリアを兼ねたグラブバーも握りやすい形状をしている。使わない時には収納できるタンデムステップも便利だ。

キムコ レーシング 125Fiの画像

レーシング125Fiは、スポーツ走行一辺倒ではなく、日常的なストリートでの走りでも充分に「走る喜び」を堪能できるスクーターだと感じた。走行性能と実用機能のバランスが見事なまでにちょうど良く、さらに、これだけキビキビと走って燃費は約28キロと申し分なかったことも加味すれば、間違いなく魅力ある一台と言わざる得ないだろう。

キムコ レーシング 125Fiの画像

キムコ レーシング 125Fiの詳細写真は次ページにて

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索