掲載日:2012年02月13日 電動バイク生活
Text & Photo / GooBike
昨年秋の発表からわずか数ヵ月、期待のイーレッツがついに発売されました。スズキがいったいどんなアプローチで電動バイクを作ったのか。今回はガチの公道テストも含めて大解剖しちゃいます!
4スト原付スクーターなみのダッシュ力『イーレッツ』でスズキもついに電動バイクに参入! の電撃ニュースが流れてから数ヵ月、編集部ではいち早くイーレッツの試乗車を入手。果たしてその実力とは? 早速街中でテストしてみました。 外見は従来のレッツシリーズとほとんど同じイーレッツ。平日の市街地へと繰り出してみます。右手をひねった瞬間からモーターの回転はとてもスムーズ。ゴリゴリした感触もなく、乗り心地は非常に快適です。モーターの出力特性は、『エコ』『パワー』の2種類からチョイスできますが、そのキャラクターも明確。エコモードでは最高時速約33km程度(平地にて実測)、パワーモードでは最高時速約56km(同)、の違いがあるほか、出だしの力強さもちゃんと差がつけてあります。特にパワーモードの力強さは小気味よく、信号ダッシュでは4スト原付スクーター同様のスタートをキメることができちゃうほどです。 とはいえ電動バイクの実用性として気になるのは航続距離です。カタログ値では30kmと少し控え目な数字が並んでいますが、これにはちゃんと理由があります。スズキは充電時間が4時間と短く、なおかつ持ち運びに便利な小型リチウムバッテリーを採用しました。もしも、さらなる航続距離を望むなら、同じサイズのバッテリーをもうひとつ積めばいい。これがイーレッツの設計思想なのです。 今回バッテリー1個が空になるまで市街地を走行しましたが、バッテリーが切れた時点での走行距離は、25kmと少し。カタログ数値からの誤差は2割弱ですが、テスト中のエコモード使用率は4割程度だったので、すべての行程をエコモードで走ればカタログ値にもう少し近づいたはず。しかし実測で20kmオーバーの航続距離であれば、ちょい乗りメインならまず問題のない性能とも言えるでしょう。 これまで、価格や航続距離、車体サイズ、外せるバッテリー、CVTなど、さまざまな『売り』を持つ車両が登場しました。今回のイーレッツのパッケージングを見てみると、スズキは既存の電動バイクをよく研究し、実際のユーザー層やその使い方、さらには同社の今後の展開を踏まえて(?)こうした車体の仕様に決定したのではないでしょうか。そう考えると、今後のスズキの動きには注目しておきたいですね。 | フレームからフロント周り、外装まで基本骨格は既存のレッツ4バスケットを使用しています。外観上での電動バイクらしさはリアエンドでしょう。アルミダイキャストの片持ちスイングアームは、ホイール軸上にモーターを配置する構造です。現在の原付電動バイクで主流の、ホイールにモーターを収める『インホイールモーター』とも違う方式のため、リアホイールには既存のエンジン車のモノを使用出来るんですね~。 |
電気代チェック! 充電中の1時間当たりの電気代は約7.9円との結果でした。単価としては高い数値ですが、4時間で充電が完了するので、一回あたりの充電代は約31円と、これまでの電動バイクと比較しても平均的な数値と言えます。ちなみにイーレッツWではバッテリーを2個搭載していますので、バッテリーを2個とも充電するには、トータルで約62円かかるという計算になります。(東京電力エリアにて日中計測の数値) |
SPECIFICATION - SUZUKI e-Let’s ■サイズ = 全長1,665×全幅600×全高985mm | ■最高速度 = 56km/h(実測) 価格(消費税込み) = ※いずれも専用充電器付 取り扱い/スズキ |
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