© しげの秀一/講談社
今回のCMは、「走り継がれる、愛車との記憶」篇と、「走り継がれる、憧れとの出逢い」篇の二部作で構成されている。

物語の主役となるのは、『バリバリ伝説』の主人公・巨摩郡の愛車としても知られるホンダCB750F。多くのライダーにとって憧れの存在であり続ける名車だ。前編では、若い頃に『バリバリ伝説』に憧れてCB750Fを手に入れたオーナーが登場。仕事や生活環境の変化によって乗る機会が減り、ガレージで静かに佇む愛車を前に悩みながらも手放す決断をする。その後、バイク王のスタッフが丁寧に査定を行い、車両は次のオーナーとの出会いを待つことになる。

続く後編では、そのCB750Fとの出会いを果たす新たなオーナーの姿が描かれる。久しぶりに『バリバリ伝説』を読み返したことをきっかけにバイク熱が再燃し、バイク王の店舗で運命的にCB750Fと出会う。購入への不安を抱えながらも、100日間返品保証や最長7年の長期保証といったサポートに後押しされ、再びライダーとしての一歩を踏み出す、というストーリーだ。
実際にCMを視聴して「いいな」と感じたのは、単なる買取や販売サービスの紹介に終わらず、ライダーの心に寄り添う内容になっている、という点だ。バイクを手放すとき、多くのライダーは価格だけを気にしているわけではない。長年連れ添った愛車との思い出を振り返りながら、「次のオーナーにも大切に乗ってもらえたら」という気持ちを抱く人は少なくないだろう。前編の「走り継がれる、愛車との記憶」篇では、まさにそうしたライダーの心情が丁寧に描かれている。

一方で、中古バイクを購入する側にも特有の不安がある。車両のコンディションはどうなのか、しっかり整備されているのか、購入後にトラブルが起きても大丈夫なのか……。後編の「走り継がれる、憧れとの出逢い」篇では、そうした中古車購入時に誰もが抱く不安と、それを支える保証や整備体制の重要性が自然な形で表現されている。

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特に印象的なのは、それらのストーリーを単なるサービス説明として描くのではなく、『バリバリ伝説』とCB750Fという多くのライダーにとって特別な存在を軸に構成していることだ。かつて憧れた名車を手放す人、その憧れを受け継ぐ人。その間をつなぐ存在としてバイク王を描くことで、「バイク愛と」というテーマがより強く伝わってくる。

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CMを語るうえで欠かせないのが、公式アンバサダーを務めるずま(虹色侍)氏の存在だ。SNSや動画配信を中心に幅広い支持を集めるずま(虹色侍)氏は、今回のCMソングも担当。力強さと優しさを併せ持つ歌声が、愛車との別れや新たな出会いというストーリーをよりドラマチックに演出している。映像と音楽が高いレベルで融合した今回のCMは、従来の企業広告というよりも一本のショートムービーを見ているような完成度だ。バイク乗りなら誰もが一度は経験するかもしれない「愛車との別れ」と「憧れの一台との出会い」。そんな“ライダーあるある”な感情を、『バリバリ伝説』の名シーンとずま(虹色侍)氏の迫力あるボーカルで上手く表現した、とても“エモい”CMに仕上がっていると感じた。

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そんな新CMの公開を記念して、6月24日には渋谷駅前エリアで大規模なプロモーションが開催された。会場となった渋谷マークシティ特設スペースでは、17時30分と19時の2回にわたり、ずま(虹色侍)氏によるスペシャルライブを実施。事前告知なしのゲリラ形式だったにもかかわらず、多くの通行人が足を止め、その迫力ある歌声に聞き入った。会場ではスマートフォンを手に撮影する人々の姿も多く見られ、ライブ終了後にはSNS上にも多数の投稿が見受けられた。CMソングの披露だけでなく、ステージの合間には撮影時のエピソードや舞台裏トークも行われた。自身もバイク乗りであるずま(虹色侍)氏は、「バイクは他の乗り物よりも、感情移入できる特別な存在。売る時も、買う時も思い入れが強いですよね。その思いが伝わるよう、歌に込めました」と制作時の心情を語る。また、コラボ作品となった『バリバリ伝説』については、「ライダーなら誰もが思いを共有できる、峠という舞台が物語のスタートになっているのと、等身大の主人公がいいですよね」とその魅力を絶賛していた。

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イベント会場周辺では、CMに登場する『バリバリ伝説』の世界観を再現した車両展示も実施された。作品を読んで育った世代にとっては懐かしく、若い世代にとっては新鮮な存在として、多くの来場者が足を止めて見入っていた。マシンを前に写真撮影を楽しむ来場者も多く、実車ならではの迫力が来場者ばかりでなく、通りすがりの人の興味も引きつけていた。

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さらに渋谷スクランブル交差点前の大型ビジョンでも新CMを放映。通行人へのオリジナルクリアファイルの配布も行われ、仕事帰りのビジネスパーソンや買い物客、海外からの観光客など、多くの人々の目に触れる機会となった。バイク王の発表によると、今回の施策によって渋谷駅前エリアで推定50万人に向けてCMを発信したという。

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近年は若者のバイク離れが指摘される一方で、SNSや動画配信などを通じて新たなバイクファンも生まれている。バイク王では、単なる買取・販売事業者ではなく、「バイクライフの生涯パートナー」としてバイク文化そのものを未来へつないでいくことも重要な役割だと考えている。今回、『バリバリ伝説』という往年の名作と、現代のデジタル世代から支持を集めるずま氏を組み合わせた背景には、世代を超えてバイクの魅力を伝えたいという思いがあるのだという。渋谷という若者文化の発信地を舞台に選んだことも、その象徴的な取り組みといえるだろう。
今回のイベントを見逃した人にも朗報だ。バイク王によると、新CMは6月26日から27日にかけても渋谷駅前の大型街頭ビジョンで放映される予定となっている。『バリバリ伝説』世代のライダーはもちろん、最近バイクに興味を持ち始めた人も、渋谷を訪れる機会があればぜひチェックしてみてほしい。愛車との思い出、そして新たな出会い……そんな“バイク愛と”をテーマにした物語が、多くの人の心に響くことだろう。