日本で50cc以上のバイクに乗るときのヘルメット着用が義務付けられたのは1975年のこと。そして1986年には原付も含めたすべてのバイク、すべての道路で義務化され、違反には罰則が設けられた。もはや日本ではどんなバイクでもヘルメットを着用することは当たり前に受け入れられている。しかし実はそのヘルメットもなんでもいいというわけではない。バイク用品店でヘルメットを見比べていると「SG規格」という文字を目にするはずだ。このSG規格というのは製品安全協会が定めた安全基準で、それをクリアしている製品にはその証明としてSGマークが与えられる。そして実はこのSG規格には2種類あって、125cc以下用と、自動二輪車用に分類されている。この125cc以下用のヘルメットでは原付および原付2種しか乗ることができないというわけだ。
昨今では保険料がリーズナブルで車体価格もお手頃な125ccモデルの人気が高まっていて、ホンダCB125RやスズキGSX-S125/R125、さらにはハスクバーナのSvartpilen125など、125ccのスポーツモデルも数多く発売されている。スポーツタイプとは言えないかもしれないが、CT125・ハンターカブやスクーターなども例外ではない。もちろんそんな125ccのモデルに乗るときも自動二輪車用のSG規格を取っているヘルメットを被った方が安全なのだが、どうしても値段は高くなってしまう。また、自動二輪車用のヘルメットはサイズも大きく無骨な印象があり、車体の大きい250cc以上のバイクならバランスも取れるというものだが、車体の小さい原付ではどうしてもアンバランスになってしまうのだ。
じゃあ、と125cc以下のヘルメットを物色してみると、なかなか見た目的に気に入るものが見つからない。いわゆるスクーターの若者が被っているようなハーフヘルメット(半ヘル)だったり、飾らないファミリータイプのヘルメットだったり…。そんな125cc用のおしゃれなヘルメットを探している人にピンポイントでおすすめしたいヘルメットが、リード工業の新作X-AIR RAZZO STRADAなのだ。
RAZZO STRADAは125cc以下用のSG規格で作られているためにサイズ感は小さめで、バイクとのバランスはもちろん、小柄なライダーが被っても頭だけ大きく見えてしまうようなことがない。そしてもちろんサイズが小さいということは、軽量も意味する。部活動や勉強・仕事で疲れている通勤・通学で軽量なヘルメットが嬉しいのはもちろんだが、高速道路が走れない125ccでツーリングする時はどうしても下道限定となるため、バイクに乗っている時間は長時間に及ぶ事もある。そんな時にヘルメットが軽いということは、想像以上の疲労軽減につながるのだ。
また、ツーリング先でバイクを降りて歩く時、できるだけヘルメットを持ち歩きたいというのがライダーの心情だ。シート下にヘルメットを収納できるスクーターや、ヘルメットが入るサイズのパニアケースを装着しているリッターバイクではないため、ヘルメットホルダーに付けていてもどうしても野ざらしになってしまい、降雨・盗難・いたずらなどの心配は尽きない。そんな時にはやはり、RAZZO STRADAの軽さとコンパクトさがとても嬉しいのだ。
どうだろう。ツーリング先の美しい街並みや景色の中で、無骨なヘルメットやデザイン性のない半ヘルを持ち歩くことを想像して比べてみてほしい。
LEAD
RAZZO STRADA
価格:¥12,100(税込)
カラー:ホワイト、マットネイビー、マットブラック、マットガンメタリック
サイズ:フリー(57-60cm未満)、XL(61-62cm未満)
規格:PSG、SG(125cc以下用)
重量:約1,100g
素材:ABS(帽体)、ポリカーボネイト(シールド)
シールド:ライトスモーク(UVカット、ハードコート)
チーク部分とセパレート構造にすることで、ジェットタイプに近いシルエットでありながらもSG規格を125cc以下の1種で取得。
ダイレクトエアインテークシステムを導入し、走行時には風をヘルメット内部に取り込むことで通気性を確保している。
RAZZO STRADAはシールドタイプのため、ゴーグル装着は想定されていないが、原型となったX-AIRシリーズのデザインを引き継いでいる。
アゴ紐には利便性の高いワンタッチバックルを採用。頻繁な着脱にもストレスを感じさせない。
内装はメッシュ素材を採用した着脱式で、天井部はクッション層、メッシュ層、ウェルダー加工を施したパット層の3層構造。