掲載日:2023年02月22日 プロが造るカスタム
取材協力/CUSTOM SHOP ETERNITY 取材・写真・文/ガスグラフィックス
スクーター専門から始まり、現在は様々なジャンルのカスタムを手掛ける老舗ショップが埼玉県草加市にあるエタニティだ。ビッグスクーターの世界では、マジェスティCやグランドマジェスティをベースとした、手の込んだラグジュアリースタイルを得意としている一方で、ド派手なグリッター系やTMAXと、様々なスクーターのカテゴリーでそれぞれ有名車を輩出している。そのエタニティが、今から14年ほど前に手掛けたマグザムがこの車両となる。
装着しているエアロは、今でも4輪用メーカーとして活躍しているガレージベリー。シンプルなマグザムに各部パーツを装着すると、ほどよいボリューム感が得られる独特のデザインが特徴だった。シャンパンゴールドとエッジを強調するボカシ塗装で上品な雰囲気が表現されている一方、限界まで落とされた車高には、見えない部分での努力を感じる作品と言える。
今ではハードスタイルの車両には当たり前の手法だが、エンジンハンガーを加工しエアサスを組み合わせることで、この低さを獲得した。しかも、フロントにグランドマジェスティ用の13インチホイールを装着し、ノーマルよりも1インチ大径化されているにも関わらず、美しく低く落とし込まれた車体姿勢。ここにプロショップのこだわりが感じられるのだ。スクーターはボディで隠れてしまうため内部構造が見えないのがデメリットでもある。しかし、このマグザムのようにスキの無い造り込みこそが、老舗となったカスタムショップの成せる技なのだ。
ガレージベリー製フロントフェイスとサイドカウル。フェイスは純正メーター使用可能なスクリーンレスタイプ。サイドは、下部のボリューム感アップに特化し、さらに左右をヘッドライト下で繋げる形状が特徴。すでに廃盤品なのが残念。
サイドカウルの下部分とデザインが続くアンダーカウル。車高を下げた際に気になる路面とのクリアランスをカバーし、視覚的にもローダウン効果を与えてくれるもの。
マグザムではリアスポイラーを付けない車両も多かったが、ガレージベリー製は後部へのサイズ感が長く、存在感溢れるデザインに仕上がっている。車体を真横から見た際に、車体後端の上側が突出するため、長さを強調できるアイテムだ。
カーボン柄の2本出しサイレンサーはエタニティのワンオフ品。シンプル形状のマフラー装着を好むユーザーが多いマグザムだが、サイレンサーの形状やサイズ感次第では、こうした2本出しでも違和感のないフィッティングを見せることを、エタニティが証明してくれた。
ハンドル周りはフルメッキ化で美しく仕上げた。この当時、抜群の品質を誇ったデイトナ製メッキマスターシリンダーは、誰もが欲しがる定番アイテムだった。エアサスを制御するスイッチボックスはエタニティによるワンオフもの。
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