ヤマハ4D9マジェスティを彩る不変デザインのビッグスクーターカスタム

掲載日:2022年01月26日 プロが造るカスタム    

取材協力/LOTAUS
取材・写真・文/ガスグラフィックス

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ヤマハ マジェスティ(ロータス)

愛され続ける形には
それ相応の理由がある

埼玉にあるバイクショップロータスは、カスタムを手掛けるだけではなく、様々なオリジナルパーツをラインナップしている。手軽に楽しめるLEDなどの電飾系から、ひとつの時代を築き上げた究極のシボリハンドル、298/315/417。そして、今回の車両に装着されている人気エアロ、VOGUEシリーズだ。エアロはノーマルの外観を一変させてくれる、ビッグスクーターにとっては永遠のアイテムであり、全盛期には各ショップやメーカーが競い合うように新作エアロを次々とリリースしていた。しかし、ブームの沈静化と共にエアロのリリースラッシュも終焉を迎え、人気商品だったエアロが続々と廃盤になっていくという時代を経て、今に至っている。そんな状況の中でも同店は商品の継続販売を続け、そしていつしか定番商品となっていた。

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このローダウンマジェスティ(4D9)に装着されたフロントフェイス、サイドエアロ、リアカウルは、ロータスのエアロ=VOGUEシリーズの4D9専用品だ。フロントフェイスは、この業界の超定番デザインである小径2眼タイプデザイン。マジェスティCから4D9へとフルモデルチェンジが敢行された際に、不評だったノーマルの縦長ヘッドライトをご覧の通りのスタイルに一変。シンプルなラインと全高を限りなく低く抑えたチョップデザインが特徴だ。さらにそれに組み合わされるサイドエアロは、ワイド感が強調されつつ2連ダクトが美しい。そして、リア回りもフロントとのボリューム感を均一にする幅広造形が特徴的なワイドボディカウルを装着している。現在のようなエアロ造形がメインのハードカスタムが主流となるひとつ前の時代。各社がエアロ装着で車両を低く長く見せることに凌ぎを削ったあの頃のアイデアが、このVOGUEには詰め込まれているのだ。

エアロ装着というのは、数あるバイクジャンルの中でもビッグスクーターだけに許されたカスタム技の特権である。しかも本来は、フレーム加工など手掛ける以前の、ライトカスタムとして認知されてきた手法だった。つまり、カスタムを楽しむための初めの一歩に、エアロ選びがあるのだ。ロータスでは、ワンオフ太足4輪化やロングホイールベース加工を得意としているが、このVOGUEシリーズを継続販売していることからも、ハードカスタムに辿りつく前の段階としてエアロから楽しむという原点を、いつまでも忘れないようにしてくれているのだと思う。

詳細写真

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マジェスティ(4D9/前期)に対応したVOGUEのフロントフェイスはメーターカバーをカットするチョップタイプ。しかし、純正メーターは残したまま装着可能というアイデア品。過激な低さよりバランス感重視派にオススメだ。サイドエアロは独特のダクトが特徴。3連に見えるが、一番上はウインカーで下のふたつをダクトとすることで、3連ダクト風なのがポイント。なお、アンダーカウルまで一体化されているため、このサイド装着だけでフロントの低さやボリューム感も得られる。

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リアカウルは、スポイラーとアンダーカウルが一体化したデザインを採用。シャープではなく、ボリューム感を演出したデザインがロータスならでは。ロングホイールベース加工を施しても、このリア回りがあることで間延びしない適度な長さ感が表現されている。

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FRPフラットシートもVOGUE。外装もインナーも同色のため、完全なる一体化が美しい。元々はフラットシート化するためのベースだが、表皮を貼らずにこのFRPのままで活用するユーザーが多いのは、説明の必要もないだろう。しかし、本来の使い方であれば表皮を貼るための素材であるため、ユーザーのアイデア次第でフラットシートでの遊び方が無限に広がるはず。

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ハンドルはロータスのロゴが入ったオリジナルのセパレートハンドル。この車両のような高品質のメッキ仕様だけではなく、カラーアルマイト仕上げも可能。このマジェスティのようにオールメッキでラグジュアリーにするか。それともオリジナリティを演出するかはお好みで。この写真からも分かるように、メーター回りは純正のまま使用できるのがこのフェイスの魅力。

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BACK-TICK(バクチク)と名付けられたサイレンサーは、ロータスによるもので、歯切れのよい音質を奏でる。美しく仕上げられたサイレンサー本体と何気に横向きにされたサイレンサーエンドで、こちらも人気の商品。

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マジェスティ(4D9)には定番だった純正オプションホイール、ワイズギア製14インチを装着。ノーマルの13インチから1インチアップが可能。メッキも高品質で当時は大人気。現在は絶版となっているため、中古価格が高騰中。なおこの車両には、リアにも同じワイズギア製(13インチ)を装着済み。

カスタムポイント
  • ●フロントフェイス…ロータス VOGUEチョップフェイス ●サイドエアロ…ロータス VOGUEサイドワイドカウル ●リアスポイラー…ロータス VOGUEワイドボディ―カウル T-TYPE ●シート…ロータスVOGUE FRPフラットシートベース ●サイレンサー…ロータス BACK-TICKサイレンサー ●エキパイ…ロータス ワンオフ ●ハンドル…ロータス セパハン メッキ加工 ●レバー類…デイトナ、ズーム ●ホイール…ワイズギア フロント:14インチ リア:13インチ ●マスターシリンダー…デイトナ ●キャリパー…ブレンボ ●電飾…LED、ストロボ ●ペイント…オリジナル ●その他…ロータス フレーム加工&マフラー加工

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