ホンダ PCX150
ホンダ PCX150

ホンダ PCX150 – シティコミューターPCXの150cc仕様!

掲載日:2012年08月06日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/田宮 徹

ホンダ PCX1500の試乗インプレッション

ホンダ PCX1500の画像

大径ホイールが生みだす安心感と
ベースモデルを超える加速性能!

ベースモデルの125cc版PCXと比べると、当然ながらエンジン性能は最高出力も最大トルクも向上。それでいて車重は1kgの差にとどめられているため、加速力はアップしている。スタートダッシュは悪くなく、スロットルオンに対してダイレクトに反応。エンジン音はかなり静かだが、力強さがある。加速騒音規制の関係から、40km/h前後からややこの加速は鈍り、70km/hまでは少しおっとり。ただし、極端に遅くてイライラするようなレベルではない。

そして、70km/hを超えたあたりから再び力強い加速がスタート。そのまま一気に、国内最高速度の100km/hまで到達する。その後の伸びはあまりないようで、152ccエンジンの限られた出力を効率よく使ったトランスミッションということができる。排気量的には国内の高速道路を走ることもできるが、流れに乗るところまでの加速が悪くないので、パワーに余裕があるわけではないが、あまり怖さはない。基本的には一般道を走り、ときには高速道路を使ったり二人乗りをしたりするようなユーザーであれば、十分に満足できるエンジン性能といえる。ちなみにタンデムシートは、小さく見えるが意外と居住性がよく、大きなバータイプのフットレストもホールド感がよい。さらに、リアウイング風のグラブバーも握りやすく、安心して乗れる仕様となっている。

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一方で車体は、前後14インチの大径ホイールがもたらす安定感が魅力。ハンドリングそのものはかなり軽快で、クルクルと旋回可能。それでいて、14インチホイールがもたらす走行安定性があるため、極めてイージーに交差点やコーナーを曲がることができる。この高い安定性は、極低速走行時も同様で、ハンドルフルロックのUターンも難なくこなせる。また、車体が細めなこともあり、狭い場所へもスイスイと入って行けてしまう。

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フロントブレーキは柔らかめというか深めのタッチで、握ったぶんだけ効いて行くという印象。フロントサスペンションが柔らかめなので、この沈み込みを意識せずとも感じながら、いつの間にかかなりハードにも制動できてしまう。ちなみにリアサスペンションは、フロントから考えるとかなり硬めの設定で、大きなギャップ通過時にはややショックが多めだが、不快と感じるほどのレベルではない。またリアブレーキはドラム式だが、左ブレーキレバー操作時には前後連動となることもあり、こちらもかなり扱いやすい。

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さて、このPCXシリーズにはアイドリングストップシステムが搭載されていて、右側グリップ部にあるスイッチをオンにしておくと、信号待ちなどの停車時に自動でエンジンを停止してくれる。たとえば信号待ちなどで、3秒ほどアイドリング状態が続くと、この機能が働いてエンジンが停止。メーター内のスタンバイインジケーターが点滅する。そして、この状態でスロットルを開けると、すぐにエンジンがかかる。スロットルオンからエンジン始動までのタイムラグはコンマ数秒というか、ほぼないイメージ。驚くほどの短い時間でエンジンが復活するため、信号が青となってからスロットルを開けても交通の流れを乱すことがなく、ライダーもまったくストレスを感じない。これなら、基本的には常時システムをオンにして、ガソリンを節約する気になる。

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125cc版に乗ったときも、その扱いやすさや上質な走り、装備のよさなどに満足したが、新たな150cc版はそれに加えてエンジン性能がさらに向上している。保険代などのランニングコストや駅での駐輪場を考慮して125ccを選択するのもよいが、高速道路に乗れることのメリットが感じられたり、タンデムする機会のあるライダーなら、このPCX150はさらにお薦めのシティコミューターだ。

ホンダ PCX1500の詳細写真は次ページにて

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