

掲載日:2011年09月05日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/栗原守睦
オレンジ色のI-Sスイッチは、ライダーが任意でシフトダウンを行うためのもの。スイッチ操作により、アクセル開度やエンジン回転数などさまざまな情報から電子制御式CVTの変速比を変更し、エンジン回転数を上昇させる。この機能は、3つの走行モードいずれでも使用可能だ。そのスイッチ下のレバーは、パーキングブレーキ。料金所など両手を離した状態で車両を停車するときに使用する。
パワー特性、駆動特性を3段階に変化させるYCC-ATのモード切り替えスイッチは、アクセル側スイッチボックスの奥にある。緊急停車するときなどに活躍するハザードランプも標準装備。
中央にスピードメーター、左にタコメーターが配置される。右端のデジタル部分には、残燃料、時間、オド、トリップ、走行モード状況が表示される。また、リザーブになってからの走行距離を積算するフューエルトリップ機能も備えている。
エンジンの始動やシートロックの解除など、鍵穴にキーをさすことなく行えるスマートキーシステムを採用。さらにスマートキーの電池切れや車両のバッテリー上がりの場合でも、シートやフロントトランクのロック解除が出来るよう、メカニカルキーもセットされている。
フロントトランクは3カ所備えている。左右はそれぞれ500mlのペットボトルを約4本収納出来る容量を持ち、真ん中は、携帯電話やカードなどの収納にちょうどいい容量となっている。なお、一番左のトランクはロック可能だ。
シート下ラゲッジは約60Lあり、フルフェイスヘルメットをふたつ収納できる。また、形状によるが、長尺ものは前後長107cmまで収納が可能。シートの前後が開くデュアルオープンを採用し、荷物の出し入れがしやすくなっている。
適度な固さを持ったシートは、長時間乗っても疲れにくい。車両全体のスタイルを崩さないようにデザインされたグラブバーは握りやすく、タンデムで走るときはもちろん、センタースタンドを掛けるときのスタンディングハンドルとしても使える。また、足付きも良好で、身長160cmのライダーでも両足の踵が多少浮く程度と、小柄な人も安心な足付きを実現している。
広いステップボードを採用することで、さまざまな体格のライダーでも快適なポジションでライディングを楽しめる。足付きを向上させるため、シートに座った状態で足を下に降ろしたときステップボードが邪魔にならないようなデザインとしている。
タンデムステップは、ステップボードと比べ踏ん張りやすいステップバーを用いている。バー上部には、防振と滑り止めのためのラバーが付いている。
リアサスペンションにはホイールトラベルを増やし、優れた乗り心地と走行性能の向上を実現するモノクロスサスを採用している。スプリングプリロードアジャスター機能を備えており、調整しやすいようシート下ラゲッジからアクセスできる。
55wのライトバルブを4つ用いることで照射角、明るさともに優れ、夜のライディングも安心して楽しめる。プロジェクターヘッドランプがフロントマスクの大きな特徴となっている。
テールランプは電球を使用する。シェイプされたテールランプ&カウルのデザインは、車体をより低く見せることに貢献している。グラブバーの裏側にはねじ穴があり、オプションのフックボルトを取り付けることでタンデムシート上を積載スペースとして利用することが可能だ。
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