

掲載日:2009年10月01日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
今回のモデルチェンジを受けて大きく進化した部分と言えば、やはりスタイリングだ。これまでのグランドマジェスティ400は、上質なスタイルを追求したものの大人しい雰囲気が強調されてしまい、他のモデルと比べて若干存在感に物足り無さを感じていた。しかし、新しいモデルは一味違う。スーパースポーツや既存モデルの焼き直しとは異なり、グランドマジェスティシリーズとしてのオリジナリティを大切にしたブラッシュアップを敢行。ヘッドライトまわり、テールライトまわりともに若さと情熱を感じさせるデザインへと変更されている。特にヘッドライトは曲線を活かした大胆なラインで構成されており、まるでカスタムマシンのような印象だ。しかも、それでいて従来の上品さを損ねていないところに、ヤマハのデザインセンスを感じさせてくれる。進化した姿には以前とは違い、確固としたアイデンティティを持ったような雰囲気だ。
その他のユーティリティ機能などについては、前モデルと大きな変更は無い。これまで好評だった大型の収納スペースや、安定感のあるフロント14インチホイールもそのまま継承されているため、利便性の高さはそのままだ。ルックスが大きく変わる中でも核となる部分はしっかりとキープしており好印象。また、シートについては形状に大きな差は無いが、バックレストの調整機構が付与された他、シートレザーもより上質なステッチ入りの表皮がおごられている。所有感を高めるだけでなくライディングポジションの自由度も向上しており、モデルチェンジでの熟成を感じるポイントだ。スタイルについてはライダーそれぞれで好みがあるだろうが、新しいグランドマジェスティ400は既存モデルとは違う存在感を醸し出している。その上で従来の使いやすさを保ち続けており、キープコンセプトのまま正常進化を遂げている。現行のこのカテゴリの中でも、スキの無い完成された1台と言えるだろう。
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