ヤマハ グランドマジェスティ400
ヤマハ グランドマジェスティ400

ヤマハ グランドマジェスティ400 – もっと遠くに行きたくなる抜群の快適性能

掲載日:2009年10月01日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

より上質な存在感を手に入れた
オートマチック・グランドツアラー

ここ最近のビッグスクーターの進化はめざましい。少し前までは原付がそのまま大きくなったような印象だったが、現在では徐々に「便利で新しい乗り物」として認識されてきているように思える。今回試乗するグランドマジェスティもその一つで、ビッグスクーターならではの余裕ある収納力とイージーなライディングを武器に、ツーリング性能を高めたモデル。先代では250ccと400ccの2本立てで展開していたが、今回のモデルチェンジで400ccのみに絞られ、シティユースはもちろんグランドツアラー的な側面が強調されている。先代モデルも試乗し、好印象だっただけに新モデルが気になってしまうのは仕方が無いこと。新旧グランドマジェスティ400の違いと進歩、その真実に迫る。

ヤマハ グランドマジェスティの試乗インプレッション

ヤマハ グランドマジェスティの画像

もっと遠くに行きたくなる
抜群の快適性能が魅力

2009年にモデルチェンジを受けたグランドマジェスティ400だが、今回の変更点はほとんどがスタイリングがメインとなり、主要諸元に大きな変更は無い。走行面に関する変更はブレーキまわりのブラッシュアップとなり、こちらはレバーに調整用ダイヤルがついた他、ブレーキフィーリングが改善されている。実際に乗ったところ、劇的に変わったということは無いが、レバーを引き込んでいった際のタッチが確かに良くなっている。以前よりも指先で調整が効く印象があり、細やかなブレーキ操作を行えるのが特徴だ。他については大きな変化は感じられなかったものの、もう一度乗ったことで再確認したことがある。

ヤマハ グランドマジェスティの画像

それは「ツーリング適性」。以前試乗したときも感じたのだが、グランドマジェスティ400のツアラーとしての実力は相当に高い。なかでも、フルカウルボディによるウインドプロテクション性能は、おそらく現行の400cc国産モデルではトップクラス。身長174cmの筆者がシートに深く腰を下ろし、少しアゴを引けばほとんど風を感じない状態でクルージングが可能で、高速走行時の疲労感の少なさは抜群だ。400ccのエンジンもワインディングから高速道路の追い越しまで不満の無いパワーを発揮し、アルミフレームを採用する車体は男性二人でタンデムしても根を上げない剛性感を確保している。オートマチックミッションという点において好みが別れるかもしれないが、シート下収納が実現する余裕の積載性能を含め、ミドルクラスツアラーとしての完成度は満足できるレベルだ。「ツーリングはちょっと苦労するのが楽しいのに」と言う向きには申し訳ないが、とにかく快適に長距離を走りたいというライダーにとって、期待以上の実力を発揮してくれるはず。「オートマチック」+「余裕のボディサイズ」+「力強いエンジン」が生み出すコンビネーションはスペック値以上に扱い易く、かつ乗り易い。だからこそ、グランドマジェスティ400には乗れば遠くに行きたくなる。疲れず快適だから、もっと走りたくなる気持ちも湧いてくるというものだ。

ヤマハ グランドマジェスティの特徴は次ページにて

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