ピアジオ MP3 250FL
ピアジオ MP3 250FL

ピアジオ MP3 250FL – フロント2輪の絶大なメリット

掲載日:2009年08月27日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

ピアジオ MP3 250FLの特徴

コミューターとしての利便性
新たな乗り物としての革新性

今回試乗したMP3の250FLは、従来モデル250RLに小変更と追加装備を施したものだ。250RLとの主な違いは、大型ウインドスクリーン、新形状シート、タンデムライダー用バックレスト、400ccモデルMP3 400FLと同様の14インチ・リアホイールを装備した点など。大径化によりリアのロードホールディングは向上しているものの、車体の基本構成に差異はなく、「パラレログラム」と呼ばれる独特な構造のフロントサスペンションおよびステアリング機構は全車共通のものである。インプレッションはMP3の「走り」の部分に終始してしまったが、このフロント2輪を制御する独特の機構がさまざまな利便性をもたらしている点にも触れておきたい。まず、右側グリップに設けられたスイッチ操作によってフロント2輪の足回りを固定する機能だ。これにより、サスペンションを任意の角度でロックできるため、路面が傾斜している場所に車体を直立させて駐車したり、車体を傾けられないほど狭い場所に駐車したりすることができる。また、走行中であっても停止寸前まで速度を落とせばスイッチひとつで自立状態へと移行。信号待ちなどでタイミングよくスイッチを操作すれば、出発地から目的地まで1度も足をつかずに到達することも可能なのだ。悪天候で足場が悪い場合や、高価な靴を履いている場合に便利であることはもちろん、小柄なライダーも足つきを気にせず乗車できるというメリットも見逃せない。

ピアジオ MP3 250FLの画像

MP3が通常のビッグスクーターと同等か、それ以上のユーティリティを実現している点も重要だ。まず、シート下スペースと車体後端のトランク。手元スイッチで開閉操作できるこれらの収納スペースはそれぞれ単体で大容量を確保しているが、実は内部で貫通式となっている。釣り竿など長尺物の収納し易さは格別だ。また、シート裏のクッション材に小さなスペースが設けられており、この中には必要に応じて引き出せるシートレインカバーを内蔵するなど、日本車顔負けの芸の細かさを見せる。フロント2輪という革新的なメカニズムを採用しながらも、コミューターとしての利便性も極めて優秀である点がMP3の魅力である。

ピアジオ MP3 250FLの詳細写真は次ページにて

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