ホンダ 1996 STEED

掲載日:2014年01月31日 プロが造るカスタム    

 写真/Mitsuru Takahashi  文/アッキー加藤

ホンダ 1996 STEED

カスタム費(車両代別)40万円

ベースマシンを熟知した上で
その欠点を利点とする

その登場時から、アメリカン系カスタムのベースマシンとして長きにわたり高い人気を保ってきたホンダのスティード。しかし、このマシンをカスタムする際、ビルダーを悩ませる最大のポイントがあったのだが、それはフレーム。水冷エンジンとラジエターを持つ構造上、どうしてもメインチューブ部が複雑になるため、シンプルで小型のガソリンタンクをマウントする際には相当な試行錯誤が必要となるのである。

そのポイントを見事に克服したのが、ここに紹介するチョッパーだ。ご覧になればお分かりの通り、フレームのメインチューブ部はほぼむき出し。しかし、その上にはまったく違和感なくオリジナルのナロースポーツスタータンクがマウントされており、また車体全体のバランス取りも相まって、全体のどこをみても破綻をきたすことなくまとまりをみせている。フロントは5センチローダウン、リアもショートサスを組み込んで下げられているが、これらもすべて計算済み。全体としてはオールドスクールテイストに仕上げられているが、このフレーム形状のある意味欠点を克服したスタイルは、十分ニュースクールといえる存在感を放っているのである。

スイングアームからシートレールと直線的なラインに合わせながらも絶妙なアールにこだわったというオリジナルタンク。流線型のシルエットを実現したスタイルだ。レイクしたトリプルやロングライザー+ハンドルなど細部まで計算していることがわかる。

スイングアームからシートレールと直線的なラインに合わせながらも絶妙なアールにこだわったというオリジナルタンク。流線型のシルエットを実現したスタイルだ。レイクしたトリプルやロングライザー+ハンドルなど細部まで計算していることがわかる。

欠点を隠す、ではなく、敢えてそれを利点とする。その考えもまた、カスタムビルドにとっては必要なことだろう。

ホンダ 1996 STEEDの詳細は次ページにて

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