ロードホッパー Type 9i
ロードホッパー Type 9i

ロードホッパー Type 9i – PLOTとゼロエンジニアリングが夢のコラボ

掲載日:2011年10月27日 試乗インプレ・レビュー    

数々のパーツを手がけてきたPLOTの高い技術力と
名声高きゼロエンジニアリングが手を取り合った夢のコラボ

Type 9i を語る前に、まず「ロードホッパー」についての説明をもう少ししておく必要があるだろう。その独特なカスタムルックを見て、アメリカン・カスタムブランド、あるいはハーレーの名門ビルダーがオリジナルで製作した単発的な1台だと勘違いしている人もいるかもしれないが、ロードホッパーはれっきとした我が国の新車ブランドだ。日本の車両基準に適合し、車検ももちろんスタンダードの状態で対応。量産基準の信頼性を持ちながら、チョッパーライクなそのスタイリングを実現しているから、その存在を初めて知る者にとっては多かれ少なかれ驚きと戸惑いを感じるはずだ。バックボーンには、数々のパーツを手がけてきた PLOT の高い製品開発力と製作技術がある。そこに本場アメリカのバイクショーで多数のアワードを受賞し、ハーレーのカスタムにおいて確固たる地位を築いているゼロエンジニアリングによるデザインが加わり、“当たり前に走る信頼性”と“最先端を行くカスタムテイスト”とが融合するにいたっている。これはハーレーを愛するチョッパーフリークらにしてみれば、夢のコラボレーションといっても過言ではない話である。

ロードホッパー Type 9iの特徴

ロードホッパー Type 9iの画像

前後サス、フレームを完全自社設計とし
“アウトバーン品質”を実現した

それでは Type 9i について、クローズアップしていこう。これまでのロードホッパーといえばリジッドフレームであることに着目されがちだったが、最新の Type 9i では、そのアイデンティティを未練なく捨て去り、“マルチアームサスペンション”と名付けられた独自のサスペンションシステムを開発し、リジッドフレームの美しいシルエットを残したまま装着。新しいものに絶えず挑戦し続けるロードホッパーの姿勢を示す見事な裏切りは欧州でも高く評価され、2008年11月のミラノEICMAショーに出展すると、そのヴィンテージなスタイルと革新的なサスペンションシステムの組み合わせに多くの人が驚愕の声をあげた。

「旅」をコンセプトにしたまったく新しいロードホッパー Type 9i は、その後、量産車としてのリリースを目指し、2年以上の期間をかけ製品化に漕ぎ着けた。ヨーロッパの道を安全に走れる1台に仕上がるまでテストを繰り返した末の開発期間で、いま満を持して世界限定99台で販売がスタートしている。

ロードホッパー Type 9iの画像

総排気量1449ccのツインカム88エンジンを搭載するメインフレームは、Type 9i のためにつくられた完全新設計で、積極的にしなりを生み出すこれまでのリジッドフレームとは異なる Type 5i 比28%UPのねじれ剛性を持たせた高剛性な骨格。これに組み合わせるフロントフォークもまた完全自社設計としたスプリンガーフォーク。そのクラシカルなルックスを、日本製ならではの高精度で再現している。

また、メーターボディやハンドルクランプ、ステップまわりやマフラーエンドに自己潤滑作用を持つ真ちゅうを用い、アクセントとしている点も見逃せない。そして約10Lの容量を持つストレッチタンクには、ゼロエンジニアリングが手がけたことを示す手の込んだ上質なペイントが施されている。

ロードホッパー Type 9iの試乗インプレッションは次ページにて

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